この人何している人?浮世絵の中の人を読む。
今日も生きてます。
自宅から最寄り駅のすぐ近くにある立ち食いソバ。
いつも目にするせいか、どんなものなのか食べてみたくなってきます。
しかし、早く食べて早く立ち去らねばならない飲食店(ラーメン、牛丼など)は個人的に敷居が高く…店を眺め通り過ぎる日々です。
明日蕎麦ゆでようかな~。
さて、今日は「アート・ビギナーズ・コレクション もっと知りたい浮世絵」(田辺晶子著、東京美術)を読んでます。
浮世絵は当時の江戸の風俗が描かれているものが多いです。なので現代の私たちがみても絵の中の登場人物が何をしているかわからないものもありますよね。
本中で気になった作品を取り上げて、その作品の中の登場人物が何をしているのか見ていきたいと思います。
↑は比較的何をしているのかわかりやすい錦絵ですね。
まさしく浮世絵を制作している場面が描かれています。
浮世絵の下絵を考える版元や浮世絵師
版木に彫刻刀で彫っている彫刻師。
一番手前の人は彫刻刀を研いでいます。
礬水引きをしているのはこの三方。
紙に下塗りをするイメージで、和紙などに描く場合はにじみ止めなどお理由で礬水を引きます。
こちらは木版から紙に摺りをしている様子です。
たくさんの錦絵が売られているこちらは店頭ですね。
実際このような江戸美人が作業していたわけではなく、喜多川歌麿の演出です。
同じ絵を売っている絵でもこちらは少し違いますね。
扱っている絵は版画ではなくて手書きのやまと絵。
お店でパフォーマンスのように絵師が即興で絵を描いています。
掲げられている看板には「風流大和絵師御あつらえ御金次第」と記されています。
注文も値段によって受けていたことがわかります。
江戸時代の浮世絵には武家の風俗を描いたものも多かったようです。
上の絵は何をしているところかというと、題名にもあるようにみんなが列をなして大名行列のまねごとをしているところです。
上の作品も子供を描いたもので、何の遊びをしているかというと芝居のまねごとです。
舞台を模していると思われるおもちゃ(?)は結構立派です。
浮世絵は多くの人に指示される絵柄を考えて制作されています。
子供の絵が残されているという事は、江戸の人々が子供のことをかわいらしいと捉えていたことがわかります。
錦絵の中に登場する子供はみな楽しそうにのびのびとしていて、江戸の子供たちって楽しく遊んで暮らしていたのかなーと感じます。
最近兎の動画ばかり視聴している私ですが、とにかくもふもふの動物は癒されます。
江戸時代の人々にとってもそれは同じようで、絵の中の女性はこたつの上の白い猫を見ながら遊んでいます。
なんか癒される一枚ですね。
江戸の人々も現代の私たちのように動物に対して赤ちゃん言葉になってしまったりしていたのでしょうか。
広い座敷の隅で、何やら男たちがそわそわしています。
これはこれから花魁と初めて会う様子が描かれています。花魁は最初の一回は口もきかず、二回目は「裏を返す」と呼ばれ、三回目までお客は大金を払わされ、花魁に気に入られれば三々九度の盃をし、仮夫婦の契りを交わします。
個人的にはなぜこんな大金をはたいて面倒な遊びをするかはわかりません。芸能人と深い中になるためだったら大金払います。という感覚なのかな?(違う?)
ちなみに浮世絵は花魁が描かれているものもたくさんあります。これは吉原のお店が宣伝になると考え、錦絵制作一部を出しているという考え方もあるようです。
こちらは一体何をしているのか?
登場人物は吉原の芸者です。
髪は少しほつれて、服をたくさん羽織っているようです。
吉原には俄(にわか)祭りというものがあり、芸者たちが趣向を凝らして道を練り歩いたそうです。
おいよさんと竹次さんさんの二人が男装をして踊ったこともありました。絵の中ではその二人が衣装合わせをして準備をしています。
衣装が豪華。
この細やかな線一本一本彫られたものというのがすごい
浮世絵は江戸の日常の幸せが描かれているものもあり、みていると楽しいですね。
江戸の人々も同じような気持ちで浮世絵を楽しんでいたのでしょう。
ちなみに以前にもブログに書きましたが、浮世絵の価格は蕎麦一杯程度の値段であったそうです。
…あ、蕎麦。
悩ましい立ち食い蕎麦。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。