秋田蘭画雑談。
今日も生きてます。
『マンガでわかる「日本絵画の見かた」-美術展がもっと愉しくなる!ー』矢島新監修を少しずつ読み進めています。
このような年代順に日本の美術作品を解説していく本の中で、必ず紹介される「秋田蘭画」(あきたらんが)。
私のふるさと秋田で生まれたとされるアートなので、江戸や京都で流行った美術よりは身近に感じております。
以前ブログでも取り上げました。
しかし今までは秋田蘭画の何がすごいか、なぜ江戸時代の最後で必ず取り上げられるのかよくわかっていませんでした。
しかし同時代に描かれていた作品と見比べると、確かに当時は異色のアートであったのかなと、やっとわかり始めました。
(正直現代の日本の中で絵画といえば、洋風の油絵(印象派風の風景画など)で、日本画の方が敷居高いイメージです。当時の人々と感覚が違いすぎますね。)
秋田蘭画が描かれた時代と同時代に描かれた作品を見比べてみたいと思います。
秋田蘭画(1770年代)
Odano Naotake(1750-1780),Samurai Artist of Akita ranga - 秋田県立近代美術館〈The Akita Museum of Modern Art〉, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2428063による
en:Satake Shozan(ja:佐竹義敦1748-1785), a Japanese feudal lord (daimyō) of Akita and founder of the Akita ranga - [1]秋田市千秋美術館〈The Akita Sensyu Museum of Art〉, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2440888による
Odano Naotake(1750-1780),Samurai Artist of Akita ranga - 秋田市千秋美術館〈The Akita Sensyu Museum of Art〉, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2428479による
同時代の作品
Katsukawa Shunshō (Japan, 1726-1792) - Image: http://collections.lacma.org/sites/default/files/remote_images/piction/ma-31800665-O3.jpgGallery: http://collections.lacma.org/node/189479 archive copy, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=27216222による
Yosa Buson(1716 - 1784) 与謝蕪村 - Kawabata Foundation (公益財団法人 川端康成記念会) 記念館, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2112199による
円山応挙(1733年- 1795年) - scan by User:Fraxinus2, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18569700による
見比べる作品のチョイスの問題はあるかもしれませんが、こうやって見比べてみると秋田蘭画全然違いますよね。
秋田蘭画は葛飾北斎よりも前の時代のアートなので、モチーフを前後に配置して空間を広く見せる遠近つけ方なども、他にはあまりなかったのかなと思います。
油彩って少しこってり感がきつく感じるときがあるのですが、秋田蘭画を見ると画材は日本画なので絵の質感はさっぱりとここちよくて、画題の表現はこじゃれているようにみえてなかなかいいですよね。
小学校中学校の教材資料(便覧)の表紙や中に、秋田蘭画の作品掲載されていましたがこういうの全く感じなかったな。
今日は少し成長した気分です。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。