おようのあま絵巻
今日も生きてます。
幻獣についてもう少し知りたいなあと本を二冊借りたら同じ著者:湯本豪一さんでした。
妖怪研究家&妖怪絵のコレクターで、広島の三次に、湯本豪一記念日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)を創設されてます。
見たいけど広島は遠いな…。
さて、今日も『マンガでわかる「日本絵画」の見かたー美術展がもっと愉しくなる!ー』(監修矢島新、イラスト唐木みゆ、誠文堂新光社)を読んでいます。
今日は「おようのあま絵巻」について取り上げます。
正直この本でみるまで知らなかったのですが、室町時代に流行した御伽草子の一つを絵巻物にしたもののようです。
絵はゆるいです。
この絵に対する副題で「ー素朴を武器にした表現ー」と称されていてなんだかおかしかったです。
(多分この素朴さは絵描き自覚症状ナシだと思う)
内容もゆるさの極みです。
ざっくりあらすじを紹介しますと、
時は室町時代の京都。
内裏や貴族・大名の館の女房たちの御用を聞き、薬や香、扇などの小間物や古着を売り歩く「おようの尼」(老尼)がいます。
ある日、おようの尼は念仏に誘われ草庵へ入っていきます。
売り物の入った大きな袋を傍らに置き、草庵の縁側で休ませてもらっていました。
そこへ念仏を唱えていた老僧は事情を聞き、「茶を飲み静かに休み給え」と声をかけます。
老僧は当時薬としても飲まれていた茶を尼に振舞いました。
優しくしてもらったおようの尼は、お礼に身の回りの世話をする若い嫁を紹介すると言ってしまいます。
数日後の夜、おようの尼は若い女性の装いをして老僧の元を訪れます。
老僧は気づかず、嫁が来たと有頂天になって盃を進めます。
そして夫婦のかための盃ごとをし、おもてなしの心を託して茶をいれました。
その後二人は一夜を共にします。
夜が明けて老僧はすべてを悟ります。
その後二人は念仏を唱えて心やすらかに暮らしました。
老僧途中気付かんか?と思いますが、なんだかゆるくていいお話です。
話がこのゆるさなら絵もゆるくってちょうどいいかも。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。