リアル絵描き日記

画家明石恵のブログです。

描かれた百人一首

今日も生きてます。

 

今日の画題は百人一首と歌仙絵です。

 

 

 

 

百人一首

 

 


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↑伝藤原信実藤原定家

 

百人一首は、カルタなどで有名ですね。

藤原定家(ふじわらていか)が、古今の歌人百人から和歌を選んだものです。

 

藤原定家が京都・小倉山の山荘で選んだとされるので小倉百人一首とも呼ばれます。

 

江戸時代には寺子屋のテキストやカルタになりました。


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歌川国芳百人一首之内天智天皇


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歌川国芳「小倉疑百人一首」より


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葛飾北斎百人一首柿本人麻呂

 

実はこの他にも百人一首があるのです。

(↓一部例)

 

『源氏百人一首天保10年(1839年)刊。

黒沢翁満編。『源氏物語』に登場する人物の和歌を採録している。

 

『英雄百人一首天保15年(1844年)刊。

緑亭川柳撰。神代から室町期までの武人の和歌を採録

 

『烈女百人一首弘化4年(1847年)刊。緑亭川柳撰。英雄百人一首に対し、著名な女性の和歌を採録

 

英雄とか熱い和歌が集まってそうですよね。

 

 

一番メジャーなものは小倉百人一首だと思います。

 

江戸時代には安価なおもちゃとして双六が人気でしたが、百人一首をモチーフにしたすごろくも作られました。↓


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百人一首双六」

 

また、百人一首の絵入りの解説書「賢容絵入歌之顕図 百人一首讃抄」も出版されました。


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歌仙絵

 

歌仙とは、優れた歌人のこと。

 


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菊池容斎前賢故実』より、藤原公任

 

 

以前ブログのどこかで取り上げましたが、平安時代には藤原公任(ふじわらのきんとう)三十六歌仙をまとめました。


柿本人麻呂山部赤人大伴家持猿丸大夫僧正遍昭在原業平小野小町藤原兼輔紀貫之凡河内躬恒紀友則壬生忠岑、伊勢、藤原興風藤原敏行源公忠源宗于素性法師大中臣頼基坂上是則源重之藤原朝忠藤原敦忠藤原元真源信明斎宮女御藤原清正藤原高光小大君、中務、藤原仲文清原元輔大中臣能宣、源順、壬生忠見平兼盛

 

 

三十六歌仙を一人一人描き、歌を添えたものはあったのですが尾形光琳はなんと36人大集合した絵を描いています。


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尾形光琳三十六歌仙図』

 

なんだかヒヨコの群れを見ている気持ちになるのは私だけ?

 


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ずらりと並ぶ六歌仙

西広貞「風流六歌仙」、中判6枚揃錦絵

 

 

 

歌人の絵ってたくさん残ってるんですね。

現代と和歌に対する熱さが全然違う。

 

Twitterが流行ったので短い言葉で表現することに対する需要はあるのかなあと思いますが、和歌は読み解くのに教養が必要だから敷居高いですね。

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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