光琳を知ろう!③ざっくり作品をみてみよう!
今日も生きてます。
実家でペットの猫「にゃん」を飼っています。
祖父の仏壇に家族皆が手を合わせている中、にゃんが自分と同じ姿に作られた彫像に向き合い、不思議そうに眺めている夢を見ました。
蝋燭の明かりに包まれて不思議な雰囲気でした。
お彼岸だからかな
さて、尾形光琳の作品について知りたいなあと思い、図書館で光琳の本を借りてきました。
光琳の下絵などが図版として載っていて大変興味深いです。
今日は光琳の仕事を見ていきましょう。
たくさん作品をみるとどんな作風なのかなんとなくわかります。
次回は有名な作品を深堀します。
「紅白梅図屏風」
「燕子花図屏風」
おそらく光琳の作品の中でも一番有名な作品だと思います。
「燕子花」のモチーフを、尾形光琳は他の作品にも使用しています。
「燕子花図画稿」
「四季草花図鑑」
1705年
牡丹、桜草、カキツバタ、菊…約20種類の四季折々の草花図です。
「たらし込み」「ため込み」「彫り塗り」の技法が使われ、描く対象を輪郭線ではなく、色面の広がりで捉えています。
「白梅図香包(はくばいずこうづつみ)」
「蔦図香包(つたずこうづつみ)」
「柳図香包(やなぎずこうづつみ)」
「仙翁図香包(せんのうずこうづつみ)」
香包は、香木を収めるための絹地の包みのことです。
折りたたまれた状態から開くにつれ、次第に全体の絵柄が明らかになるように構成されています。
「八橋・秋草図団扇」
団扇の表には伊勢物語の東下りのカキツバタと八橋、裏面には菊などの秋の草花が描かれています。
「蕨図団扇」
「龍田川団扇」
「菊流水・蔦の細道図団扇」
表面・菊の花と流水
裏面・伊勢物語の九段、在原業平が宇都山の山道で修験者と出会う場面が描かれています。
「寿老人・山水図団扇」
表面・寿老人(七福神の一人)
裏面・山水画
「玉蜀黍図団扇」(とうもろこしずうちわ)
渡来植物として絵師の興味を掻き立てるモチーフであったそうです。
甘くてシャキシャキのイメージしかありませんが(私的感想)、昔は情緒的な存在であったのかな。
「扇面貼付手箱」
実用でつくられた扇の団扇十二枚を、金箔で覆った木箱に付けたものです。
「鶴虎図画稿」
「竹に虎図」
かわいらしい様子の虎
「深省茶碗絵手本」
松・梅・布袋・馬・鹿が描かれた光琳の絵手本
「円形図案集」
皿やお盆などの小品のためと思われる図案
「図案小品集」
「梅花蒔絵燗鍋下絵」
「竹蒔絵箱下絵」
「梅花蒔絵箱下絵」
「草花蒔絵箱下絵」
「八橋蒔絵螺鈿硯箱」
伊勢物語の八橋をテーマにデザインされています。
カキツバタの花にはアワビの貝が使用され、橋の部分にはわずかな凹凸をつけて人が通った跡を表現しています。
「住之江蒔絵硯箱」
古今和歌集の中にある
「すみの江のきしに寄波よるさへや ゆめの通路一目よく覧」(藤原敏行)
の歌をテーマにデザインされています。
箱には光悦を手本に制作されたことが書かれています。
「佐野渡蒔絵硯箱」
新古今和歌集の中にある
「駒止めて袖打ちはらふかげもなしさののわたりの雪の夕暮れ」(藤原定家)
をテーマにしています。
「流水図乱箱」
「水葵蒔絵螺鈿硯箱」
「秋草模様小袖」
とりあえずざっくりみてみましたが、いかがでしたでしょうか?
今見ても粋なデザインだなあと私は思いました。
粋なだけでもなく、それぞれの作品には元となっているテーマがあります。教養も踏まえておしゃれなデザインをつくることができたため、裕福な教養人に愛されたのかもしれません。
次回からは何をもとにして制作されているかなどを見ていきます。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考・引用
「光琳デザイン」企画・監修MOA美術館