今日も生きてます。
高畑勲監督の長編アニメ映画「かぐや姫」を見たとき、月のお迎えが阿弥陀如来たちであることになんの疑問も抱いていませんでした。
しかし、当麻曼陀羅についていろいろ知ってしまうと、映画中の阿弥陀如来たちのお迎えは、極楽浄土へのお迎えであることがわかります。
かぐや姫の阿弥陀如来たちは「死」があらがえないものだっていう描写だったんだなあ。
かぐや姫死んだのかあ…
もう一回みたくなりました。
ということで今日も「マンガでわかる日本絵画のテーマ」(誠光堂新光社 監修矢島 新)を読んでます。
今日はかぐや姫の中にも出てきた阿弥陀如来のお迎えという画題を紹介します。
阿弥陀二十五菩薩来迎図
上の作品を見ると、なにやら雲の上にたくさんの人々が乗っています。
画面中央の大きい人が阿弥陀如来。
そして25体の菩薩と、往生者が描かれています。
これは人が亡くなるときに阿弥陀如来がお供の菩薩を従えて極楽浄土からお迎えに来る光景を描いています。
こういった作品を「阿弥陀来迎図」(あみだらいごうず)といいます。
平安時代末期ごろから来迎図が描かれ、鎌倉時代に浄土信仰が民間に広がり、いろいろな阿弥陀来迎図が描かれます。
下村観山ほか「阿弥陀聖衆来迎図」(摸本)
↑は阿弥陀如来が正面に座る伝統的な構図で周囲に楽器を奏でる32体の菩薩が描かれています。
阿弥陀如来が座ったポーズのものから、立ち姿のもの、雲の動きでスピード感を表現した「早来迎」(はやらいごう)と呼ばれるものも生まれました。
浄土信仰は、仏や菩薩の治める浄土に死後生まれ変わることを願う信仰です。
信心深い人々は来迎図をみて自分が亡くなるときのイメージをしていたのかなあ。
でもかぐや姫を思い出すと、死って受け入れる準備してるかしてなくても関係なく無情に迎えに来る…というような印象になります。
来迎図をみてちょっと怖いなと思ってしまいました。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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