美少女肖像画
今日も生きてます。
時空が止まった空間にいきたいと常日頃(特に締め切り前)に思っています。
現実逃避していてはダメだなあ。
来月展示があります。
「Art Of Giving vol.3」
会場: MDP GALLERY
期間: 2018年12月14日(金)〜12月25日(火)
※日・月・祝祭日休廊
※23日(日・祝)、24日(月・休)は開廊いたします。
時間:11:00〜19:00
※最終日は18:00まで
住所:東京都目黒区青葉台1-14-18 1F
会場WEBSITE
お近くの方は是非!
さて、筑摩書房から出版されている「美少女美術史」読んでいます。
ルネサンス以前に描かれた少女というのは、ほとんどが聖母マリアや神話の世界の登場人物でした。
あるとしたら祭壇画の中に小さく絵画の注文主が描かれる場合です。
↑ロベルト・カンピンが描いた三連祭壇画「ミロードの祭壇画」
向かって左のパネルに従者の後ろを歩く女性が描かれています。
依頼主の女性の肖像です。
中世のの西洋絵画は聖書の説法を視覚化することが目的でしたので、実在する少女が描かれる機会はなかなかありませんでした。
ルネサンスになると、為政者や大商人がが家族の肖像画を注文するようになります。
背景には古代文化の復興のひとつとして皇帝や帝紀の顔が刻まれた古代メダルがコレクションの対象になったことと、画家が「職人」の域を出てアーティストとしての自負を持ち、自らの作品にサインをするようになったことがあげられます。
描かれる対象は一般の女性ではなく、社会の中の上層の女性たちでした。
↑はデジデリオ・ダ・セッティナャーノの「マリエッタ・ストロッツィの胸像」です。
モデルはフィレンツェの名家ストロッツィ家の当主ロレンツィ・ストロッツィの娘。
美少女として評判だったとか。
たまに思うのですが、富や権力を持つ男は美女と結婚する→子供は財産のある美男美女→当然美男美女と結婚する…を繰り返していくと名家の子供は必ず美しい姿になるよな。
↑はティツアーノが描いた「イザベッラ・デステの肖像」です。
北イタリアの宮廷都市マントヴぁで君主のように振る舞った人。
実はこの作品の制作時、モデルのイザベッラは60歳を過ぎていました。作品の女性は何歳に見えますか?
イザベッラは美術のパトロンとして知られますが、あれこれ作品に注文をつけるタイプだったらしく、この肖像画にもあれこれ指示をしたのかもしれません。シワを消せとかかわいくかけとか。
ルネサンス期の美少女画の特徴のひとつとして結婚前のお見合い写真のような形で描かれたものがあります。
結婚する相手の家に嫁がわの家が娘の肖像を送ります。嫁側は家の経済力を示すために高価な宝石や豪華な衣装を身につけます。
そして処女性を強調するために白ゆりを持たせたり処女にしかなつかないと言われるユニコーンを抱かせたりしました。
上の作品はラファエロが描いた「一角獣の貴婦人」。
一角獣をだいてますね。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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