キリストのポーズの変遷
今日も生きてます。
以前なぜアンドレア・マンティーニャの「死せるキリスト」のキリストの足が小さく描かれているのかということについてブログに描きました。
お祈りするときにキリストと正対したい、手や足、胸の下にある聖痕も重要だ。という信者の気持ちからこういった構図になりました。
さて、マンティーニャの前はどんなキリストが描かれていたのかというと…
1275-85年 ファエンツァの画家
基本的な絵の要素はマンティーニャと同じですが、アングルが違いますね。
この絵もブログで取り上げました。
http://akashiaya.hatenadiary.jp/entry/2018/07/01/191442
今日はジョヴァンニ・ベッリーニが描いた死せるキリストです。
ベッリーニの死せるキリストは両側からマリアとヨハネに化抱えられ、石棺から半身を起こしています。
両側の二人が重そうに抱えてないので、キリストが起き上がったようにも見えます。
何故このような不自然なポーズをとらせているのか…それはファエンツァの画家が描いたChristのように横たわるキリストよりも、こちらを見ているキリストの方が手を合わせて拝みやすいということ、またベッリーニの死せるキリストは横にいるヨハネとマリアがキリストの手を支えてわざわざ持ち上げています。
これはキリストのての聖痕が見えるようにという配慮のためです。
しかしこんなに不自然なポーズを選んでも足の聖痕は隠れたままでした。
次回に続きます。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。