バロック時代の幕開けー聖マタイ召命①ー
今日も生きてます。
ニュースで国際ロマンス詐欺というものをはじめて知りました。
ネット上のSNSで他人や都合のいい人物像になりすまし、結婚をほのめかしてお金を送金させるというものです。
私もFacebookなどのSNSで展示情報を投稿しています。メッセンジャーで個人のやり取りができるのですが、ニュースであるような外国人のコメントがたまにあります。
しかし私は基本的に英語できないうえ、絵と関係ないことは日本語でも対応していないので適当にしていました。
メッセージをずっとやり取りしていたらオカネフリコンデクダサイという流れになってたんでしょうか。
詐欺って身近にあるんだなあと考えさせられました。気を付けましょう。
さて、浦和の展示には昔描いた作品にも手を加えて出品する予定です。
金箔を貼るとまた違う印象になるので描いていて楽しいです。きらきら。
金銀箔展輝くマテリアルの世界
会場 伊勢丹浦和店 美術画廊
会期 2019年2月6日ー2月12日
最終日は17時終了
全日在廊予定
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というかたは私のホームページのコンタクトからDM希望ということと、住所と名前をメールで送ってください。
一週間以内に発送します。
CONTACT - 明石 恵 Aya Akashi website
今日はサンタゴスティーノ教会のカラヴァッジョの作品について。
カラヴァッジョは1593年から1610年、イタリアを中心に活躍した画家です。光と影を巧みに使い、ドラマチックに絵を描きました。
ちなみに狩野山雪と同じ頃生きてます。
気性が荒く、何度も人と衝突しては問題を起こしました。ついには殺人を犯してしまいマルタまで追っ手から逃げます。
そして恩赦をもらおうとローマへと向かう途中なくなります。
殺人をおかした罪深い人間の作品が教会で時を越えて多くの人間にみられているというのが不思議です。
そこで今日から何回かカラヴァッジョがみられる教会と作品についてみていきたいと思います。
サンタゴスティーノ教会
この教会ではカラヴァッジョ聖マタイ三部作を見ることができます。
上の画像は東京美術から出版されている「もっと知りたいカラヴァッジョ生涯と作品」宮下規久郎さん著から借りました。
このようにして三枚並んでいます。
写真の左右の絵が1600年、カラヴァッジョ29歳の作品です。一年をかけて制作しました。
ちなみに1600年はじめて警察の記録にカラヴァッジョが登場します。
聖マタイ召命
322×340㎝
この作品が公開されると大評判になり、人々が教会に殺到しました。
カラヴァッジョの出世作です。
これはどのような場面が描かれているのかというと、マタイについてまず紹介しなければなりません。
マタイはキリスト教の聖人で、新約聖書と福音書に登場するイエス・キリストの弟子の一人です。ユダヤ人です。
そして今マタイ福音書と呼ばれるものを執筆しました。
キリストの弟子になる前、マタイは収税人でした。
ユダヤにおいて収税人は罪人と同じようなもので、ローマの手先になって税を取り立てるやつらと忌み嫌われていました。
キリストはある日収税所に入っていき、そこで働くマタイに「私についてきなさい」と言います。
マタイはすべてを捨ててキリストについていくのです。
カラヴァッジョはキリストがマタイをスカウトしているこの場面を描きました。
キリストは社会から嫌われた職業からも弟子を集めたところに革新性がありました。
明日に続きます。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。