小悪魔サライ
今日も生きてます。
あのサライって意味をわかってなかったのですがペルシャ語で故郷という意味らしいですね。(ほかにも色々あるらしいが。)
ルネサンスには小悪魔という意味でサライと呼ばれていた少年がいました。
レオナルド・ダ・ヴィンチの愛弟子であるジャン・ジャコモ・カプロッティです。
↑はレオナルド・ダ・ヴィンチによるサライと思われるドローイング。
ということで筑摩書房から出版されている「美少年美術史」池上英洋さん川口清香さん著を読んでいます。
ジャン・ジャコモ・カプロッティ、愛称サライは、レオナルドが38歳のときに雇われました。
このサライは大食いで粗野で手癖が悪く、食器や工房の兄弟子たちの道具を盗んで周囲を困らせていたそうです。
レオナルドが読んでいた小説にモルガンテというものがあります。その中のサライという登場人物からとったものだそうです。
ちなみにレオナルドが読んでいたものはどんなものだったかというとフランスの伝説などをパロディした小説だそうです。
レオナルド・ダ・ヴィンチも小説とか読んでたんだなあ。
↑はレオナルドのスケッチ。
舞台演出のためのものだと思われる。サライは巻き毛に、高くスッキリした鼻、やや憂いを帯びた目つきをしていました。
サライをモデルに描いたのかもしれません。
レオナルドの手稿には本人以外のメモも書き込まれていますが、それらをみるとレオナルドとサライの深い関係を読み取ることができるそうです。
二人の関係はレオナルドが最晩年の三年間を送るためにフランス宮廷に行く日まで続きます。
遺言書では相当な遺産をサライに送っているそうです。
↑はレオナルドの弟子が描いた「聖セバスティアヌスとしての少年の肖像」です。サライがモデルでした。美少年ですね。
細かく豊かな巻き毛、長く高い鼻筋、中性的な面影など、レオナルドの遺作「洗礼者ヨハネ」からはサライとの共通点を見ることができます。
ちなみにサライもレオナルドの弟子として絵を描いていたので作品が残っています。
サライが描いた『モナ・ヴァナ』
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。