神秘の結婚
今日も生きてます。
11月か…
寒くなってきたなあ…少し憂鬱です。
鍋とか食べよう。
さて、今日も筑摩書房から出版されている「美少女美術史」池上英洋さん荒井咲紀さん著を読んでいます。
絵の中には聖人が描かれたものがあります。
それまではキリスト禁教時代で、信仰を守って命を落とした人はたくさんいたそうです。
彼らは殉教聖人となり、13世紀には「黄金伝説(レゲンダ・アウレア)」という彼らの伝記が人気を得ました。
殉教聖女は基本的に皆若く美しく、処女のまま亡くなって天国に迎えられ、キリストと神秘の結婚をする人もいます。
その流れのせいか、初期のキリストの司祭は童貞に限るというという決まりはありませんでしたが、中性の頃には童貞性が重んじられ、やがて聖職者の必須条件になります。
そこには人間は性行為によって純粋さを失うという古くからの思想も影響してます。
殉教聖女の絵は「処女の純潔=幼い外見」というルールが適用され、皆揃って幼く可愛らしい外見をしています。
サンタニェーゼ・フオリ・レ・ムーラ聖堂のモザイク
ホセ・デ・リベーラ「聖女アグネス」
聖アグネスはローマ都長官の息子に一目惚れされ結婚の申し込みをされて断ります。
その断り文句は
「おさがりなさい、罪と死をやしなう人よ。私はもう花婿を選んでいるのです。」
この花婿はキリストのことです。
その後色々あって裁判にかけられ、一糸もまとわない姿で娼家へ引き立てていくよう命じられます。
しかし主により、アグネスの髪の毛はふさふさと長く伸ばされたので、彼女の全身は衣服をつけたときよりも完全に髪の毛におおわれました。
結局アグネスは男の聞き入れを受け入れず最後には処刑されてしまいます。
アグネスはの名は子羊(=アグヌス)に由来しています。自らを羊のように生け贄にしたキリストと掛け合わされています。
子羊を抱いている構図も多いそうです。
その行為がキリストとの神秘の結婚を意味するそうです。
他の殉教聖女についてはまた明日。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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