第二次ラファエル前派のインスピレーション
今日も生きてます。
1856年、第二次ラファエル前派と呼べるようなものが始まりました。
彼らはどのようなものからインスピレーションを受けて制作していたのでしょうか。
まずウィリアム・モリスとバーン・ジョーンズ、ロセッティの第二次ラファエル前派は中世主義に深く傾倒していました。ラファエル前派を結成したミレイやハントも中世の絵画を手本としていましたが、第二次ラファエル前派はテーマも手法も中世から多くのヒントを得ています。
中世主義については↓を読んでください
ジョン・ラスキンーラファエル前派支援者ー - リアル絵描き日記
簡単に言うと中世って良いところもあったよね。というトマス・カーライルの思想です。19世紀には中世主義が流行っていたそうです。
そして第二次ラファエル前派は中世の装飾写本に影響を受けていました。
中世の装飾写本というのは聖書の内容に頭文字が装飾されていたり、挿絵がついていたりする本です。
画像はウィキペディアから借りました。
こういうものですね。
ロセッティはラファエル前派を結成する前から装飾写本に親しみ、またパトロンでもあったジョン・ラスキンの中世のコレクションをみていました。
バーン・ジョーンズとウィリアム・モリスはオックスフォード大学在学中にボードリアン図書館にある写本コレクションに魅了されていました。
作品をみると影響され具合がわかります。
ロセッティにジョンラスキンを通じて宝石箱のデザインの依頼が来た時には中世の絵をそのまま模写しています。
第二次ラファエル前派の作品は奥行が少なく平面的で装飾的な画面が多いですし、人物もぎこちないポーズが多いです。それは装飾写本の中でイニシャルの中に人物が窮屈に閉じ込められている模様を参考にしていたからかもしれません。
個人的にはこの奥行の浅い絵画空間に装飾を詰め込む感覚は自分の絵画に通じるところが多くあり、ロセッティの画集はことあるごとに開いていました。
画集が欲しい作家が多すぎる。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。