天目茶碗
今日も生きてます。
雨降りが続いてますね。
雨は嫌いじゃありませんが、
ずっと続くと傘をさすの飽きてくるので危険です。
今日は陶器の偽物の話です。(「ニセモノ図鑑 贋造と模倣から見た文化史」西谷大著より)12世紀中国が北宋の時代に天目茶碗というものが焼かれました。日本の鎌倉時代、東国武士たちに唐物の志向が生まれこの茶碗の需要が広がっていったそうです。
瀬戸窯ではこの需要にこたえるべく、天目茶碗風の商品の開発を手掛けるようになったそうです。だいぶ味がある仕上がりになっていますね。私にはまったく違うものに見えます。
「唐物」の人気は室町時代に最盛期を迎えました。
その人気を後押ししたのは足利義政が座敷飾りの決まりなどを記した「君台観左右帳記」というものをつくらせたからでもあると言われています。
面白いのはその君台観左右帳記の中で当時の十五世紀中国の製品ではなく、十二世紀の骨董品を良しとしていたことです。
そのため瀬戸窯では12世紀の天目茶碗をお手本に制作されていたそうです。不思議です。ニセモノというよりコピーですね。
最新のものの方がいいんでないのかなと思ってしまいますが違うようです。古いものを愛する心は日本独自のものなのかなあ。知らない世界がまだまだいっぱいあるよ。
きょうはここまで。
最後まで読んで頂きありがとうございました。