リアル絵描き日記

画家明石恵のブログです。

あらい川とオロロン松

今日も生きてます。

 

明日から広島の福屋八丁堀本店にて金銀箔展が開催されます。

 

そして搬入の今日、広島へ久しぶりに来ました。

 

路面電車で修学旅行か社会見学(?)の中学生集団と一緒になりました。

 

「~け?」

 

と、語尾にけをつけて話している子供がいましたが、方言なのかな。

 

 

ということで今日も広島の民話を紹介します。

 

呉市のお話です。


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あらい川とオロロン松


呉市昔、ある国の殿様が長州征伐に行く途中、食料の頼みで三之瀬の城主ともめ、戦になり負けてしまいました。

 

お姫様と子守りの女性は大けな松の下で処刑されました。

 

そうしたら、お姫様や子守りの女性の“オロロン オロロン”と泣く声がもの悲しくいつまでも聞こえていたという。

 

それからというもの、この大けな松の木を“オロロンの松”というようになりました。

 

 

お姫様たち一行の死を知り、家老も立派な最期をとげ、追手は血のついた刀をそこの小川で洗いました。

 

その血が小川に流れ、今でも茶色の水が流れているとか。

 

それからというもの、この小川を「あらい川」 というようになりました。

 

 

悲しい話です。

松の前で悲しむ姫と子守りの女性を描いてみました。

 

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料

狐の返礼田植え

今日も生きてます。

 

熱いですね。

かき氷や素麺を食べたくなります。

 

 

さて、今日は広島県東広島市の民話を紹介します 。


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野呂山の狐のお産の返礼田植え

 


東広島市のお医者様の話です。

 

ある日の真夜中、お医者様の家に妻が難産をしているので往診にきてほしいと訪ねてきたものがあります。

 

どこに?と聞くと野呂山の一軒家までとこたえます。

 

そんなところに集落はあったかいな?と思いつつ、お医者様はかごにのせられて連れていかれます。

 

 

豪壮な邸宅につき、産婦を診断すると医者様はは驚きます。

なんと六ツ子のお産でした。

 

これは人間であろうか?といぶかりながらも帰りも立派な駕で送られました。

 

礼金は後で届けるとのことでした。

 

 

翌朝、その話を人に話すとそれは野呂山の狐の仕業で医者が馬鹿にされたのだといわれます。

 

礼金はいつまでたっても誰も持って来ませんでした。

 

 

田植え時期になり、お医者様の家でも明日の田植えの準備をしていました。

 

 

その夜中、田んぼの方からソウゾウしい物音と狐のなき声がします。

戸のすき間から表を見ると門の前一帯に狐火が多くともり、右往左往していました。

寒気がして戸をかたく閉じて家に入りました。

 

 

翌朝驚くことに田植えは全部終わって 見事な青田になっていました。

 

 

 

 

絵の中には狐のお母さん、

そして六つ子の子狐、

かごをもつきつねや、

田植えをする狐を描いてみました。

 

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料

 

 

 

天狗

今日も生きてます。

 

きゅうりラーメンを仙人からご馳走される夢を見ました。

 

サンドイッチ、ピクルス、サラダなど、子供の頃は嫌いでしたが今は好きです。

 

さて、今日は広島県坂町にある民話を紹介します。

 


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天狗と兎汁

 


坂町は天狗には絶好の修業場で、沢山のカラス天狗いたそうです。

 

 

その修業の内容は山駆けや山翔りの術、谷渡りの術など。

 

あちこちに大きな岩があり「天狗岩」という名前がついていました。

 

それらは天狗跳びの岩場のあとで、 昔ははっきり足跡が付いていました。

 

 

或る年の正月、鞍馬山の大天狗からの使いで、この天狗たちは全部鞍馬へ引き上げることになりました。

 

しかしうちわを無くした天狗が帰ることができずにいました。

 

 

 

その土地の心やさしい木こりが、 その”うちわ”をさがしてあげました。

 

天狗が恩返しに、毎年正月の7日の日には必ず帰ってきて、 兎汁をごちそうすることを誓いました。

 

 

村人は毎年正月の7日を「なのかびさん」と呼び、木こり以外の村人はこの日は山へは行かない風習になったそうです。

 

 

絵の中ではおにぎりを食べる天狗を描いてます。

両端には葉団扇を模様として描きました。

 

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料



浄土寺十一面観音菩薩霊験記

今日も生きています。

 

行事イベント、誕生日、自分と周りの人の年…

すべてを忘れてしまいがちな私ですが

大事な日は忘れないようにしたいです。

 

さて、今日は広島県尾道市の民話を紹介します。

 

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浄土寺十一面観音菩薩霊験記

 

 

沼隈郡長和村のおばあさんの体験話です。

 

信仰の厚いおばあさんがお参りを続けていると

夢に菩薩さまが現れて一つの扇を授けてくださいました。

 

慎ましいおばあさんは

 

私は年老いて現世の幸福は願いません、

ただ後世の苦しみを救って下さい、

 

とたのみます。 

 

「さらばこれを汝に与えん。」

と水晶の数珠をくださいました。

 

目覚めると膝に一連の数珠があります。

そして夜明けに夢で見た扇が落ちているのを見つけます。

 

扇には亀甲に逢来山がかいてあります。

これこそ現世と後世ともに助けてく ださったのだと悦びました。

 

それからというものは、家益々繁昌してよいことばかりつづきました。

 

 

 

 

絵の中では亀に逢来山が描かれた扇

 

水晶の数珠

 

仏教で吉祥の物と見なされる「法螺・法輪・宝傘・白い蓋・蓮華・宝瓶・金魚・吉祥紐(盤長)」

を描いてみました。

 

 

 

 

蓬莱山は仙人が住んでいるとされる山ですね。かぐや姫にも出てきます。

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)
   10:00-19:30(金・土20:00)
   最終日は17:00まで
会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

○開催記念イベント○
会場で作家が箔を貼る実演講座をします。
日程
2019年6月2日(日)
14時―15時
参加費無料

夜泣き石

今日も生きてます。

 

今日は夜泣き石を紹介します。

 

夜泣き石は日本各地にある伝説の一つです。


分けると泣き声がする、子どもの夜泣きが収まると分かれるそうです。

 

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広島の熊野町にも夜泣き石伝説があります。

 

 

萩原の備前に、そこを通るとすすり泣く声がする細長い石がありました。

 

ある夜和平じいさんが寝ていると枕もとに竜王が立ち言います。

「自分は昔この村を治めていたのだが、今は石橋にされて苦しんでいる。 助けてくれまいか」

 

その話を村人にして、みんなで石を動かそうとするのですができません。

 

次の夜にまた竜王があらわれ、 本当の真心をもっている和平じいさん一人で動かしてほしいと言います。

 

そして和平じいさんが一人で祈りながら石を持ち上げると軽々と動き、その石を峠までもっていきました。

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夜泣き石

 

↑は話をもとに描いた作品です。

 

画面上部は今もまつられている石、真ん中は竜王、下には和平じいさんを描いてみました。

 

 

いまも伝説の石が残っているのがいいですよね。

 

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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もうすぐです。

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)
   10:00-19:30(金・土20:00)
   最終日は17:00まで
会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

○開催記念イベント○
会場で作家が箔を貼る実演講座をします。
日程
2019年6月2日(日)
14時―15時
参加費無料

 

猿猴

今日も生きてます。

 

夜寝る前に空気が気持ちいいので窓を開けてます。

 

過ごしやすい季節ですね。

 

さて、今日は広島の猿猴(えんこう)について紹介します。

 


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皆様は猿猴(えんこう)という妖怪を知っていますか?

 

中国・四国地方を中心に古くから伝わる伝説です。

 

猿猴はカッパの一種でなんとおしりの穴から人間の内蔵をとって食べるそうです。

 

怖すぎますね。

 


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↑は私が描いてみた猿猴です。

 

なにやら猿猴は河童×猿×子供のような外見ということで、素直にミックスしてみました。

 

 

広島市には猿猴川という川があり、付近では伝承にちなみ「猿猴川河童まつり」が開催されているそうです。

 

 

猿猴の伝承は様々あるようですが、人間の内蔵を食べてしまう怖い面だけではなく、草取りを手伝ってくれるという頼れる側面もあります。

 

私が絵を描くに当たって「ひろしまの魅力再発見 ひろしま文化大百科」とういうサイト内の話を参考にしています。

 

ある2匹(?)の猿猴がどちらが人間のつべ(内蔵)を多くとれるか競争します。

 

その後ある人が道を歩いていると猿猴に声をかけられ、手紙を向こうに住んでる猿猴に渡してほしいと渡されます。

 

それを承諾した人は行く途中で茶屋に寄り、そこの主人に手紙がどんな内容であるか手紙を見せて聞きます。

 

手紙を読んだ主人は猿猴が人間のつべ抜き比べてをしていることを知り、

 

手紙を書いたえんこうがもう99人のつべを抜き、最後の一個をお前にあげよう(つまり手紙を届けてくれた人のこと)

 

と手紙に書かれているから、手紙を渡すときは手紙を置いた後に離れた場所から知らせてあげなと忠告します。

 

それを知った人は主人のアドバイス通りに手紙を届けて大丈夫だったという話です。

 

 

そんな内容の手紙なのに律儀に届けるところがすごいです。

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料

 

 

おさん狐

今日も生きてます。

 

間が空いてしまいましたが生きてます。

 

大学で授業を受けたあと、学生がいなくなった教室で自分だけ次の行き場所がわからず校内さ迷う夢を見ました。

 

起きたあとも自分が誰だかわからず「???」してました。

 

 

リアルな夢を見るとたまにあります。

 

 

さて、今月末から広島の福屋八丁堀本店で展示かあるわけですが、広島県の民話の絵を持っていこうと思っています。

 

なので自分の予習を含めて今日から何日間かは民話の紹介をしていこうかなと思います。

 

今日は平島市の民話「おさん狐」です。

 

おさん狐は各地にいろいろな話が残る妖怪です。

私が参考にした話は「ひろしまの魅力的再発見 ひろしま文化大百科」というサイト内のお話を参考にしています。

 

ざっくりあらすじ

 

広島市江波のおさんギツネと四国の十兵衛ダヌキとばかし比べをすることになります。

 

十兵衛ダヌキは雲つくような大入道に早変わりし、おさんギツネは大名行列に変身しました。

それをみたタヌキは降参したという話です。

 


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コンっというポーズをしているおさん狐

 

狸の雲

 

狐の大名行列

 

を描いています。

 

狡猾な女性のことを女狐と呼ぶのはこの化かし上手な妖怪がもとという一説もあるようです。

 

 

広島の中区江波地区に棲んでいたおさん狐は80歳で地元では愛される存在であったそうな。

立ち上がった姿の狐像もあるそうです。

 


 今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料