誕生ではなく漂着した瞬間?世界的名画ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を知る。
今日も生きてます。
画材を少し増やしたので少し整理整頓しました。
正直お片付けは苦手な性分です。
ですが仕方がない、年末ですもの。
少しは良い部屋の状態で新年を迎えたいです。
なんとなく同じ容器に入れたら整って見える(?)感じがする気がするのでとりあえず容器を何個か購入し、いろいろ詰め込んで積み上げてみました。
するとすっきり!気持ちがいいですね。
そして何をどれに入れたか速攻忘れちまいました。
同じ容器だからわからないよ…
面倒なので中身を確認するのは来年です!
さて、「人騒がせな名画たち」(木村泰司著、マガジンハウス)を読んでいます。
今日取り上げる作品はこちら。
サンドロ・ボッティチェッリ画「ヴィーナスの誕生」ウフィッツィ美術館
「ヴィーナスの誕生」です。
実はこの作品、海の泡から今まさにヴィーナスが誕生した瞬間…ではなく、キュテラ島からキプロス島に漂着した瞬間が描かれているそうです。
ヴィーナスは、ギリシャ神話に登場する愛と美の女神です。
↑古代ギリシアの詩人「ヘシオドス」
古代ギリシアの詩人であったヘシオドスが、ギリシアの神々のことを書いた「神統記」の中で、ヴィーナスがどのように誕生したかが記しています。
大地の女神ガイアと天空の神ウラヌスは様々なものを生み出しました。
その中に「目が一つのキュクロプス族」と「100の手と50の頭を持つヘカトンケイル族」がいました。
ウラヌスはこの子供たちのことを嫌い、ギリシア神話的地獄&冥界であるタルタロスに閉じ込めてしまいます。
そのことに大地の女神ガイアが怒ります。
ガイアは息子の一人であるクロノスに復習を依頼します。
クロノスは父親である天空の神ウラヌスに襲いかかり、斧でウラノスの男性器を切り落として海に投げ込みます。
そしてこの性器が落ちたところから泡がわき、ヴィーナスが生まれます。
ヴィーナスは風神ゼフィロスに運ばれ、やがてキュプロス島に漂着します。
突拍子もないところが神話らしいですね。
ボッティチェリの絵画のヴィーナスは風の神に運ばれ、キュプロス島に到着した場面を描いています。
しかし何故この作品の題名がヴィーナスの誕生になっているかというと、19世紀に「この作品は誕生した場面を描いている」という誤った解釈がされ、そこから題名がつけられてしまったためです。
つまりこの作品の題名は作品が制作された時代よりもっと後に、画家と関係がない人がつけたということですね。
その題名が有名になって現代にいたります。
細かいことですが、漂着シーンと思うと絵画の見え方が少し変わってきませんか?
次回に続きます。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。