ゴッホのジャポニズム②
今日も生きてます。
暑さと寒さを比べるとどちらがましかと考えると、個人的に暑さがましです。
さて、池上英洋さん著「西洋美術史入門<実践編>」を読んでいます。
今日はゴッホの続きです。
昨日は人物画を見ましたが、今日は室内画・風景画を見ていきます。
人物画では立体間の違いを見ましたが、室内画風景画では空間構成の違いを見ていきます。
上の作品夜のカフェでは、消失点が画面左側にあり、すべての線はその一点に集中していきます。
下のファン・ゴッホの寝室では、消失点はありますが、テーブルの遠近法はその消失点を無視しています。
他にも明暗差を押さえたり、影を排除するなど、画面から奥行きが減退しています。
ゴッホ「収穫する人(麦刈る人)」1889年
田園風景も上の作品より下の作品の方が奥行きの表現がなくなっていることがわかります。下の作品では荒々しいタッチは画面全体でほぼ変化なく用いられています。
1888年から1889年のうちに立体感と奥行きがなくなっていっていることがわかります。
ジャポネズリーの傾向にあった作品と比べると
日本美術からモチーフではなく東洋的空間性や平面性を絵の中に取り入れています。これがゴッホのジャポニズムの作品です。
ちなみにゴッホは1888年二月にパリからアルルに移住しました。そしてアルルに日本のイメージを重ねていたそうです。
日本のイメージを重ねていた場所に移った頃に作品の内容も変化しています。不思議。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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