リアル絵描き日記

画家明石恵のブログです。

うちわ

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今日も生きてます。
もう7月も終わってしまいましたね。

1年で一番いい月・8月がはじまりました!嬉しいです。


毎年夏はあっという間に過ぎてしまうような感じがしますが、大事に生きていきたいです。

先日うちわが家に届きました。今度の8月の個展で25日に私自身が25歳になることから先着25名様の似顔絵をうちわに描いてプレゼントするというイベントがあります。そのための物です。

思ったより多いぞ焦
どうなるかなー不安ですが、楽しみでもあります。

個展詳細はこちらからどうぞ

akashiaya.jimdo.com

DMはこのような感じであります。

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今日は遠近法最後の会です。
お付き合いよろしくお願い致します。

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画像は「絵画の教科書」p74から。
アルブレヒト・デューラーの裸体を描く画家です。

これは対象の大きさや位置を固定し正確に対象を画面に写しだしている姿です。なんにも知らないと変な嗜好のなにかかな?と思ってしまいますが違います。

 

なんだか面白い図ですよね。

明治期に遠近法で描かれた箱をはじめてみた人がひどくひん曲がった箱だというエピソードがあるそうです。今私たちが線遠近法で描かれた風景を見てもさほど変とは思いません。遠近法による対象の見方は学習のよって獲得されたものと見なされるそうです。

 


線遠近法による表現は余分な情報を削りおとして成立しています。なので遠近法の技法を使った風景や街並みは客観的で見やすいのですが、絵画を作る身としての絵画空間は客観的でいいのかどうなのかは考えどころです。


昨日まで結構長く遠近法について触れてきました。絵画空間の考え方についてこれからの制作のヒントになりそうな内容でした。

お付き合いして読んでくれた方々本当にありがとうございました。

 

 

明日からも続きますのでよろしくお願いいたします。

東洋の遠近法

今日も生きてます。

 


この前の絵画教室のことを木蓮さんがブログに書いてくれました。
こちらからどうぞ

blogs.yahoo.co.jp


そして通りがかりの本編とは全く関係ない猫。こんにちは。

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今日は額縁の裏や箱にはる名札のデザインを考えていました。絵の題名とサインを描いた紙を額と箱に貼っています。その時々で作るのでその時で違うでサインです。統一した方がいいんでしょうか…?今回は童話をモチーフにしているから本のかたちにしようかなあ。絵以外で作るものは絵の世界観が広がるようにと思って作っています。


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個展詳細はこちらからどうぞ

明石 恵 Aya Akashi website - 明石 恵 Aya Akashi website





さて、今まで見てきた表現は西洋においての奥行き表現、遠近法です。空間の捉え方が地域によって違うように奥行きの表現も東洋と西洋では違うようです。
今日は東洋の奥行き表現について見ていきたいと思います。

お付き合いよろしくお願い致します。


日本や中国では遠近を表す言葉に「三遠」というものがあるそうです。「三遠」とはなんぞやというと、北宋の時代の山水画家・「郭煕(かくき)」という人の考えを弟子がまとめた本「林泉高致集(りんせんこうちしゅう)」の中で書かれている考えです。

 

ダヴィンチも手稿を弟子が本にしていましたが、先生の考えを広めたいという思いがそうさせるんでしょうか。ま、これは置いておいて。


三遠が何を示すかというと、

「高遠は高く仰いで見ること、深淵は向こう側を見通すこと、平遠は水平に広がった方向を見ること」

参考にしている絵画の教科書では、上下左右前後の空間的な拡がりを描こうとする態度とも受け取れます。と書かれています。

 

でも正直…つまり何?となりますね。

構図法として

下から山の頂上を見上げる構図の高遠,

前の山から後ろの山を眺望する構図の平遠,

山の前方から背後をのぞきこむ構図の深遠

というものらしいです。

 

山水画は上下遠近法が使われています。眼の位置はかなり上に設定されています。そこから下の方には近景が俯瞰的に描かれ、上の方には山の遠景が描かれています。その上にはさらに仰ぎ見るように山頂や雲が描かれます。

 

三遠を提唱した郭煕の傑作に「早春図」という山水画があります。中国山水画の傑作の一つと言われています。

(「早春図」で調べるとでてきます。貼れずにすみません。)

それを見ると上の方に山頂らしきものがあり、下には近景があります。色が黒一色なのでちょびっとわかりづらいですが。

前回まで西洋の奥行表現を見てきましたが、比べるとだいぶ捉え方が違うことがわかります。東洋では幾何学的、数学的な奥行の表現は近代まで用いられなかったそうです。面白いですね。絵画の教科書には東洋人が視覚だけではなく、触覚や体性感覚などの知覚、記憶などを重視しているからではないかと書いてあります。

 

 

他の国々ではどんなふうに遠近を表現しているか気になりました。遠近をどう表現するかは奥行だけではなく、どういう風に世界を捉えているかと関係しているようです。わたしはどうなのか…もっと意識して今後の制作に取り組みます。

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

二点透視図法です。

今日も生きてます。

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今日は画材やさんで油絵の為のニスと額入れのために使うテープを買ってました。あと静電気を防止するスプレー。


完成作品にニスを引くか引かないか論争はありますが、細かいことはおいておいてわたしはとりあえず引く派です。保護のためというよりは絵の表面の艶が一定になる方が今回の個展の作品はいいからです。テープも額入れ用の特別なものらしいです。額屋さんで教わりました。つくってもらった額に作品を入れるのは初めてなのでドキドキです。

額入れの結果どうなったかはぜひ会場で確認してくださいね。

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個展詳細はこちらでどうぞ

akashiaya.jimdo.com

 

今日は二点透視図法です。

昨日はガタガタの立方体になってしまいましたが、今日はきれいな立方体をかけるように頑張ります。

 

お付き合いよろしくお願いいたします。

①立方体の側面の辺をかきます。

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②目の高さの位置を設定します。
水平線です。

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③左右の面の消失する点を二つ決めます。

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④辺の両端と消失点abを直線で結びます。

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⑤最初に描いた線と平行に横辺を描きます。

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⑥. 設定した奥の辺の両端とABを直線で結びます。

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⑦奥の線の交わった二点を線で結びます。

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⑧余分な線を整理します。

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できあがりです。

 

街並みなどを描くときには(フランスの街並みとか)ぜひ活用して頂くと画面の中が整理されると思います。


線遠近法の表現は他に曲線遠近法と加速遠近法があります。曲線遠近法は実際は直線のものが曲線に見えるものです。なぜかというと眼球が湾曲しているため曲がって見えるようです。私たちが認識している現実は、真の姿とはかけ離れているのかもしれませんね。加速遠近法とはいろんな奥行表現を極端に使用したものです。舞台装置などで錯視に利用されます。

 

これまでは西洋の奥行表現を見てきましたが、明日は東洋編です。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

一点透視図法の描き方

こんにちは
今日も生きてます。

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額屋さんの看板。イラストが可愛らしいです。

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中に個展のDMを飾って頂いていました。ありがとうございます。

 


今日は額屋さんで完成した額を受け取ってきました。一週間で10個も完成させてしまう額屋さんに脱帽です。わたしもそんな仕事の早い女になりたいです。

ちなみに額屋さんは前も書きましたが恵比寿にあるジンプラというお店です。下の絵の額もこちらで作りました。

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大体どこの額屋さんも一週間ほどで作ってくれます。ありがたいです。

上の作品も8月の個展で展示します。詳細はこちらからどうぞ。

明石 恵 Aya Akashi website - 明石 恵 Aya Akashi website




さて、今日は一点透視図法の書き方です。

昨日触れた奥行き表現を活用しているのがこの描き方です。二点透視図法は明日触れます。

お付き合いよろしくお願いいたします。

 

 

 

四角を一点透視図法で描きます。

 

①まずは四角を描きます。

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②目の高さを設定します。水平線と思ってください。四角と平行に描きましょう。

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➂四角に対して自分の視点を決めます。消失点です。どこでもいいです。

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④四角の頂点と消失点を直線で結びます。

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⑤四角の側面の面積を決めます。

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⑥余分な線を消します。

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ガタガタの立方体になってしまいましたが、こんな感じです。風景をかっちり描く以外で絵やデッサンで消失点まで描いて絵を描く事はなかなかないと思いますが、頭に入れておくとなんでも描きやすいです。

 

明日は二点透視図法を描きます。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

木蓮さんの教室訪問と肌理の勾配

こんにちは

今日もDHAで生きてます。

 

 

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作家仲間である木蓮さんの絵手紙教室におじゃましました。

 

画像はお姉さま方に見守られてはらはらしながら栗を描く明石の図です。

 


イレギュラーな私を皆さん優しく迎えてくださいました。ありがとうございます!

とっっっても楽しかったです!

 

いろんなところから談笑が聞こえてくる明るく楽しい教室でした。皆さんそれぞれ味のある絵を描かれていて、先生として紹介された私が一番勉強させて頂きました。私が秋田出身と話すと秋田音頭を皆さんご存知だったようで歌詞があちらこちらからでてきて驚きでした。あと秋田では絵手紙の全国大会があったようです。知らなかったことばっかりだあ~

 

こんな絵手紙頂いたら夏を乗り切れそうだなあと思いながら制作をみていました。いつも一人だとほかの人の制作はなかなか見れないのでそれも新鮮でした。

 

そしてそれとなく個展のお知らせもさせて頂きました。皆さん来てくれるかな?わくわく。

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詳細はこちらからどうぞ。

明石 恵 Aya Akashi website - 明石 恵 Aya Akashi website

 


さて、昨日はダヴィンチの絵画論のなかに書いてある遠近法空気遠近法と色彩遠近法についてみていきました。今日は六個の奥行き表現について見ていきたいと思います。
お付き合いよろしくお願い致します。

(「絵画の教科書」p70-71渡邊晃一日本文教出版を参考にしています。)

 



➆大小
遠くにあるものほど小さく感じます。集合写真では一歩下がりましょう。細く見えるかもしれません。

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⑧線の幅
遠くに向かって線の幅が狭くなります。

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⑨消失点
同一平面上の複数の平行線が遠方に向けて収束し、ひとつの点になります。なんだかこういうと難しいですね。つまりすべては遠くの点から始まるということです。ここはフィーリングで!

 

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消失点については以前ブレネレスキが発見したと書きましたね。消失点は線遠近法になくてはならない存在です。明日改めてまた触れます!

 



⑩肌理の勾配(きめのこうばい)
遠ざかるにつれて表現が細密に見えるものです。

 

勾配(こうばい)は、水平面の傾きの度合いの事です。

肌理(きめ)はこの場合質感ですね。

 

 

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メロンの網は遠くの方が細かくなります。

 

 


⑪上下
目の高さにある地平線、水平線から離れるほど対象の形はせりあがります。

せりあがるっていうのは下から上へあがるということ

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⑫一消点透視図法
線遠近法によって表現されたもの

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明日この書き方を投稿する予定です。

線遠近法は⑧から⑫までの奥行き表現をつかったものです。街並みを描きたいとき等に一点透視図法を活用すると整った街並みがかけたりします。

高校の頃に製図の授業でとデッサンの授業でわたしは習いました。漫画や建築でよく使われるものかもしれません。

 

ヤフー知恵袋で中学二年の期末テストの範囲に一点透視図法があるので教えてくださいというものがありましたが、そんな中2でそんなテストあるんですか?驚きです。専門知識だと思っていましたが教養なんですね。

 

すこし驚いたところで今日はここまで。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

ダヴィンチの遠近法

こんにちは

 

今日もいきてます。

 

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こちらはトレーシングペーパーのロールです。

下絵ができたらこれに写しを描き、キャンバスに転写します。

昔はA4サイズのトレーシングペーパーを画面のサイズになるまで繋ぎあわせてました.。今考えるとものすごく時間かかってました。

今はサイズに合わせてくるくるとだしてきることができるので楽になりました。

もしこのブログを見ている方の中に小さなサイズのトレーシングペーパーを切り貼りして苦労してるかたがいましたら、是非ロールのトレーシングペーパーを試してみてください。

おすすすです。(たぶんいない)

さて、次の個展はスクエアの3号サイズが多くなりそうです。
一番大きなサイズはスクエアの10号です。

 

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詳細はこちらからどうぞ。

akashiaya.jimdo.com


是非お越しくださいませ。

 

 



今日も奥行き表現ににいて見ていきます。

お付き合いよろしくお願いいたします。

(「絵画の教科書」p70-71渡邊晃一日本文教出版を参考にしています。)

 


今日はたぶん美術史上一番有名な作家が提起した遠近法について触れていきます。

ちなむにその作家とは…レオナルド・ダ・ヴィンチです。モナリザや最後の晩餐など今に伝わる名画中の名画を描いた人です。フランスまで見に行ったよという人も多いのでは?わたしはありません。誰かつれていってください。

まずは奥行き表現から見ていきましょう。

 

④いろみの変化
色相、彩度によって感じる奥行きが変わります。

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⑤ぼけ濃淡の具合
遠くにある山などぼんやりして見えませんか?いろみの変化と同じですが、色相や彩度とぼやけ具合で感じる奥行きが変わります。

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⑥空気の影響

空気中の水蒸気や埃や塵など、背景にあるかかわりで生じます。

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ダヴィンチが残した手記やドローイングから『絵画論』という本が出されています。ちなみに改訂版(北宋社)はアマゾンで6321円でした。その中で空気遠近法が触れられています。「スフマート」って絵を描いている方聞いたことありませんか?このことです。

 

今日の三つの奥行き表現はこの空気遠近法で使われています。モナリザの背景の風景を見るとわかりますが、遠い山をかすんだ表現で描いたり、薄紫や青を混ぜて描いたりしています。これを空気遠近法や色彩遠近法といいます。

 

〇空気遠近法

見る対象が遠ざかるほどぼやける表現をする。細部の省略や線の強弱で遠近を感じさせます。

 

〇色彩遠近法

遠くになるにつれて色調は明るくなり、青み帯びます。

 

 

私は風景の作品をあまり書かないのでこれらを実感する機会は少ないですが、デッサンを描くときなんかは細部の省略や強調をよく利用していました。色も赤よりも青の方が遠くに感じるのは実感としてありますね。青などよりも近くに感じる黄色や金色の車は事故に遭いにくいそうです。日常生活の中でも遠近法は利用できますね。

 

モナリザの本物をみてこれが噂の遠近法かと確認したいです。

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。