屏風のつくり-双とか隻とかよくわからんですよね-
今日も生きてます。
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にょきにょき生えていた豆苗ですが、15センチ以上になったので収穫(?)しました。
私の今日のおやつにしよう。
ということで2月に展示があります!
金銀箔展
輝くマテリアルの世界
会場 伊勢丹浦和店 美術画廊
会期 2019年2月6日ー2月12日
最終日は17時終了
全日在廊予定
さて、昨日まで長谷川等伯の生涯がどんなものだったのかなあとざっくりみてきました。
そして代表作が松林図屏風でした。
松林図屏風、16世紀後半、六曲一双、紙本墨画
よく作品の画像の下にはその作品の題名や作者の名前が表記されています。
そしてこの作品に限らず屏風には⚪曲⚪双とよく記されているのですが、これはなんなのか。
何となく言いたいことはわかるけど、はっきりとはわからないので今日はそれをはっきりさせようの日です。
⚪屏風の歴史
まずは簡単に屏風の歴史から。
日本の屏風のもとは中国からやって来ます。
白鳳時代、唐から日本へ屏風が伝わります。
風を屏(ふさ)ぐものというのが屏風の由来です。
もとは風や人目を遮るためのものであり、権力者の存在を示すものにもなりました。
伝わった当初は個別に六枚のパネルを革や紙の紐で連結させて屏風の形をとっていました。金具を取り付けたりする必要もあったため、そのときの屏風の絵は一枚一枚の絵が四角く縁取られていました。
室町時代になると画期的な発明が生まれます。紙の蝶番です。これにより金具は必要なくなり、そしてパネル一枚一枚縁取る必要もありませんから、大画面で絵を描けるようになります。
⚪屏風の構造と名称
「扇」
面一枚を扇(せん)と呼びます。
向かって右側から左側に第一扇、第
二扇と数えます。
「曲」
扇の形状は折れ曲がった扇の数によって二曲、四曲、六曲と数えます。
「双&隻」
長谷川等伯の松林図屏風のように屏風二枚で一組の作品になっているような、複数枚で一つの作品のものを「双」
屏風単体で一つの作品のものを「隻」といいます。
複数枚で一つの作品となっている作品の場合、向かって右側を右隻、左側を左隻と呼びます。
これらを踏まえ、最終的に作品の下にどんな感じに示されるかというと…
となります。
作品の下にはその屏風がどんな形式の作品かを示しているんですね。
⚪双の屏風の面の数え方
双の作品はそれぞれの面を右隻第一扇、右隻第二扇、左隻第一扇、左隻第二扇と数えていきます。
⚪屏風のサイン
サインと書きましたが、正しくは落款。意味はサインと同じですが、制作時や記名を書き込んだものを指します。
双屏風の場合、基本的に落款は右隻の右端、左隻の左端に記されます。
なので落款の位置で素の屏風が右隻か左隻かわかるわけです。
ちなみに屏風を描く絵師は折れていることを意識して絵を描いています。
なので屏風の構図をよく見てみると山折のところに密度を持ってきていたり、谷折のところに遠景を描いたりして工夫しています。
そういうところも鑑賞しながら意識できると楽しいですね。
ということで今日はここまで。
屏風の構造いかがでしたでしょうか?
ちょっとした暮らしのワンポイントアドバイスでございます。(志の輔風)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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