シノワズリー
今日も生きてます。
江戸川乱歩のパノラマ島奇談を久々に読みました。話の内容はともかく、パノラマ島の描写が細かくてとても興味深いです。連作したい。
さて、今日も池上英洋さん著「西洋美術史<実践編>」を読んでいます。
ジャポニズムは印象派との関係で知ってるかた多いと思うのですが、その前にシノワズリーとジャポネズリーがあったそうです。
知らなかったので今日からはその事について取り上げたいと思います。
シノワズリーとは…
シノワズリ(仏: chinoiserie)は、ヨーロッパで流行した中国趣味の美術様式で、中国をイメージし、非対称の縮尺や、漆など独特の素材や装飾を用いた様式が特徴である。ヨーロッパでシノワズリが流行を始めたのは、17世紀半ばから後半頃と伝えられる。18世紀の中ごろにロココ趣味と融合し、人気が最高潮となった。
フランソワ・ブーシェ「中国庭園」
↑はシノワズリーの作品。
描かれている傘や陶磁器や壺は実際にヨーロッパにもたされたものです。
しかし画面左側にいる男性の髪型には誤解があり、帽子も清のものではありません。
東洋と西洋の空間性には大分違いがありますが、ブーシェの作品の絵画空間は完全に西洋の遠近法で描かれています。
↑はシノワズリーが流行った18-19世紀の中国趣味の部屋です。
中国からの絵画をそのまま壁紙にされています。また、中国からの壺や陶磁器も飾られていますが、基本的なテイストはシャンデリアやソファが飾られるなど西洋風です。
シノワズリーは中国風のものが流行ったということで、精神性などが共感されていたわけではありませんでした。
その点違うのがジャポニズムです。
明日に続きます。
今日もご覧くださりありがとうございました。