フェルメールの「恋文」と17世紀オランダで風俗画が流行った理由
今日も生きてます。
近年ポイントを付与するサービス多くなりましたよね。
テレビで「ポイ活」という言葉を初めて知りました。
私はそこまでポイント運用していませんが、たまに気が付くとたまっていて嬉しいです。しかも有効期限は今月末まで…
ということで石粉粘土と面相筆(消耗品)をいっぱい注文してやりました。
自宅に余分な画材を置くスペースはありませんが、ほくほくです!!
(どうにかするぜ!)
さて、「人騒がせな名画たち」(木村泰司著、マガジンハウス)を読んでいます。
人の興味を惹きつける素敵なタイトルですよね。
(装丁もよい感じ)
内容も本当に簡潔にわかりやすく面白く書かれています。
しかし情報はしっかりしていて大変勉強になります。
本中の気になった絵画をブログで取り上げていきたいと思います。
お付き合いよろしくお願いいたします。
ヨハネス・フェルメール「恋文」
フェルメールは17世紀にオランダで活躍した画家です。
当時オランダでは風俗画が流行っており、フェルメールの作品も大部分が風俗画です。
日本でフェルメールは人気のようで、よく展覧会が開催されています。私も何回か行きました。
17世紀のオランダは経済的に裕福で絵画を購入する層が増えました。
画商が活躍するようになり、フェルメールの父は居酒屋経営兼画商でありました。
また、風俗画や風景画は当時絵画の画題としては格が低いとされていたジャンルです。
オランダで風俗画や風景画が流行した背景には、
①オランダがプロテスタント社会で、偶像崇拝が禁止されていたこと。
②そのため教会の祭壇画の需要が無かったこと。
③市民階級は神話画を好まなかったこと。
などが理由として挙げられます。
「恋文」も風俗画ですが、いったい何を表現しているのでしょうか?
絵の中に描かれたモチーフからいろいろと読み取れるようです。
1 カーテン
画面前面にカーテンがかけられています。
これは当時絵画を保護するために絵にカーテンがかけられていた習慣からくる表現です。だまし絵風にカーテンを描き、鑑賞者に絵や部屋をのぞき込んでいる印象を与えています。
2 履き投げられている靴
履き投げられている靴は性的に奔放であること暗示しています。
3女性が手にしている楽器「シターン」
4掃除用具が放置された部屋
女主人が家事をおろそかにしていることをほのめかしています。
5二枚の画中画
海の風景画は揺れる恋心
海が愛で、船が恋人を示しています。
風景画は恋人が遠方にいるか、女主人が人妻の場合は夫が不在であることをほのめかしています。
総括すると描かれた女主人が画面には描かれていない男性と恋に落ちていて、それを知っている女中から渡された手紙に心が揺れ動いている場面ということでしょうか。
女主人の表情を見ればわかることですね。
当時のオランダ(当時はネーデルランド)の人々はこのような絵を読み解いてふふふと楽しんでいたのかも知れませんね。
次回に続きます。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。