何屋さん?文字を探そう!ー文字ゑの世界ー
今日も生きてます。
「ツ」
日本語のカタカナの「ツ」が、欧米で顔文字として使用されることがあるそうです。
¯_(ツ)_/¯
どうですか?
見えますでしょうか。
ツの点々部分が目、上から下へ払っている部分が口です。
そして「¯_(ツ)_/¯」は顔の高さで手のひらを天に向けているポーズで、「さあ?」というような意味合いになるようです。
KKベストセラーズが運営しているサイトBESTTIMESというサイトの中に「絵文字進化論」という連載があり、そのコラムの中で紹介されていました。
¯_(ツ)_/¯
日本人だとどうしても読んでしまいますが、純粋に図として認識できる人にとっては顔に見えるんですね。
このように文字を他の何かに見立てて表現する方法は江戸時代から流行っていました。
ということで今日は文字絵を取り上げたいと思います。
国立国会図書館デジタルコレクションより引用
上の画像は「新文字ゑつくし」(昭和5年)の表紙に掲載された画像です。
このような「文字絵つくし」は昔から刊行されています。
初めて出版されたのは、貞享2(1685)年に出版された園果亭義栗画の『文字絵つくし』は、三十二点の図が描かれて、文字絵がその人物の仕事の名からできています。
寺子屋でも文字絵を教えていたこともあり、識字率の高い江戸では文字遊びを理解する町人が多かったようです。
「新文字ゑつくし」の中をみてみましょう。
向かって右上に「ところてんうりといふもじゑ」と書かれています。
そしてにゅるーんとところてんを押し出している男の体に「ところてんうり」という文字が隠れています。
いく世餅というお店なのかな?
奥で餅を焼いてる(?)人が居ます。
亀を頭にのせてる!
どんな職業なんだろう…。
ちんころというお菓子があるようです。
その店先の様子でしょうか。
器屋さんかな。
猿まわしの様子ですね。
表紙ですが、読めない!笑
甘酒屋さんですかね。
お客さんが甘酒を飲みながら「んまい、んまい」と言っているような表情です。
ゑとうけん(?)って何だろう。
何屋さんかな?講釈師?
江戸の書体と現代の書体が違い過ぎて読めないですね。
個人的に文字が絵の中に溶け込んでいる面白さより、その時代の風俗を覗くような楽しさがあります。
知らなかったのですが、世界的な文字の規格であるUnicodeの中に、絵文字は「Emoji」としてローマ字表記で登録されているそうです。
絵文字って日本初らしいです。
知らなかった…。
このように絵文字がたくさん使用され、生産される背景には、江戸時代から続く文字絵の文化が影響しているのかなーと思います。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
画像は国立国会図書館デジタルコレクションより引用しております。