絵の中に犬が描かれる理由
今日も生きてます。
液晶タブレットの設定が完了し(長かった…)、絵を描くソフトをダウンロードしました。
もっと簡単にできるものと思っていたので、自分の機械音痴を改めて自覚しました。ネットが無かったら解決できなかった。ネットの神様(?)に感謝。
このソフトの機能を使いこなすのだ!と燃えております。
その前にソフトの設定をする必要があるのですが…
自分のイメージが再現できるようにがんばります。
今日は日本絵画の中の「犬」についてみていきます。
現代では犬の絵というと大多数がペットの肖像なのではないかと思います。企画展などは猫ものの方が多いのではないでしょうか。
個人的には秋田犬のような大きめの犬は好きです。
小さい犬や痩せてる犬ってなんだか壊れそうなんだよ。かわゆいけど。
これまでブログで綴ってきたように、絵の中に描かれるものには特定の意味があったり、元となる話があったりします。
それはその絵が描かれた社会の背景によって理解できるものです。
日本の中で「犬」というと、縄文時代から飼われてきた身近な存在でありました。
物語や伝説の中で犬が登場し、そのお話が描かれることで「犬」が絵の中で見られるようになります。
歌川国芳「武勇見立十二支・畑六良左エ門」
↑は、日本の古典文学「太平記」の中から畑時能(はたときよし)と犬。
敵陣の様子を吠え方で教えた賢い犬です。
「太平記」は全40巻で、南北朝時代を舞台に後醍醐天皇の即位から、鎌倉幕府の滅亡、建武の新政とその崩壊後の南北朝分裂、観応の擾乱、2代将軍足利義詮の死去と細川頼之の管領就任までを書く軍記物語。
安西景連の首と八房。月岡芳年「美勇水滸傳・里見二郎太郎義成」
↑は江戸時代に大流行した物語「南総里見八犬伝」に登場する八房。
以前南総里見八犬伝について取り上げました。
あらすじはこちらから確認してください↓
このほかにも有名な物語としては、弘法大師空海の生涯を絵にした絵巻物「高野大師行状図絵」(こうぼうだいしぎょうじょうきずえ)があります。
この中に登場する犬は狩場明神(かりばみょうじん)が変身したもので、空海を導きます。
また、風景の中の一部として描かれた犬もいました。
わき役として描かれることが多かった犬ですが、犬そのものをモチーフとして描いたのものとして有名なのは俵屋宗達や円山応挙の作品です。
長沢芦雪 「雪狗子図襖」
『紅葉狗子図』1790年頃 絹本著色 ウォルターズ美術館蔵
伊藤若冲「百犬図」
これらの犬を見て思うこと…
それは、かわいい!!ということ。
脇役であった犬たちは可愛らしさを武器に(?)主役として絵の中に登場します。
伊藤若冲の犬は59匹描かれています。犬は安産、多産の象徴でもあったため、子孫繁栄を願ったという説もあるようです。
円山応挙や長沢芦雪の犬は毛玉っぽい犬ですね。ころりころりしてて可愛らしい。
動物に癒しを求めるのは人間だけなのでしょうか。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。