八百屋お七ー危ない女ー
今日も生きてます。
今日も「漫画でわかる日本絵画のテーマ」(監修矢嶋新)を読んでます。
浄瑠璃の世界を表現した浮世絵を紹介してきましたが、今日は八百屋お七のお話を紹介します。
何やら女性がはしごを登り、地上では火事が起こっているようです。
「八百屋お七」ってどこかで聞いたことあるような…落語かなあ
このお話は実話をもとに広まっていった話です。
真相は謎に包まれていますが、江戸で頻発した大火事の見聞記『天和笑委集』(てんなしょういしゅう)によると…
お七の家は1683年1月25日に火事に合い、お七の家族は正仙院に避難します。
寺での避難生活の中で、お七は寺小姓の生田庄之介(いくたしょうのすけ)と恋仲になります。
やがて店が建て直され、お七の家族は寺からでて帰ります。
離ればなれになってしまったお七と庄之介。
お七の想いは募ります。
もう一度が火事がおこれば、また庄之介がいる寺で暮らすことができる…
そう考えたお七、庄之介に会いたい一心で自宅に放火してしまいました。
↑歌川国貞画
火はすぐに消し止められました。
しかし、お七は放火の罪で捕縛され、鈴ヶ森刑場で火あぶりにされたのでした。
↑歌川国輝画
今と時代や価値観が違うとはいえ、ちょっとお七の行動は理解に苦しみますね。
(火事を起こすより会いに行った方はやいのでは?)
しかしこの話は大ヒットし、歌舞伎や人形浄瑠璃でも演じられるようになります。
それぞれ設定や話の流れは少し違いますが、お七が好きな人に会いたくて火事を起こすところは大体同じ筋です。
歌川国貞
浮世絵の中で、八百屋お七の着物は「丸に封じ文」や「麻の葉の鹿子柄」 であることが多いです。
八百屋お七の公演で評判になった歌舞伎や人形浄瑠璃の衣装から慣例になっていったそうです。
きょうはここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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