頭の長いおじいさんー福禄寿ー
今日も生きてます。
今までキャンバスに描いてたのですが、染みる表現や重ねていく絵の具の厚さについて思うところがあり、紙に描いています。
今まではなだらかな描写を心がけていたのですが、タッチを重て描写の密度を上げたり、タッチ一発で表現したりする方法を取り入れていきたいです。
水彩色鉛筆も取り入れようと思い、購入しました。
値段にばらつきがあり驚きましたが、耐光性に優れるというヴァン・ゴッホのものを購入しました。
ワクワクさんです。
さて、今日も「マンガでわかる日本絵画のテーマ」(誠光堂新光社 監修矢島 新)を読んでます。
今日は七福神の一人でもある福禄寿(ふくろくじゅ)についてです。
橘守国画の福禄寿↑
この特徴的な長い頭、流れる白い髭…
人間を超越した存在だとわかります。
福禄寿は中国由来の道教の神様です。
道教のなかでの三つのしあわせ
幸福(=子宝)
封禄(財産)
長寿(健康を伴長寿)
を、備えた神様です。
背が低く、長頭で長い白髭をはやし、杖に経巻を結び、鶴を伴っている姿で描かれます。
福禄寿にはその人(?)柄がわかるような伝説があります。
1063年北宋(中国)
都に老人が現れ、占いを始めたそうです。
その老人は稼ぎをお酒につぎ込み、大酒飲みでした。
ある日、皇帝は老人を宮廷に呼び、心行くまでお酒を飲むことを許しました。
そして皇帝が何歳かと聞くと、
「黄河が澄むのをたびたび見たことがある」と答えます。
黄河は千年に一度澄むという伝説があるので、老人は数千歳は生きているとわかったのです。
そして、この老人が大量のお酒をぐびぐびと飲んだと思うと、突然立ち歩きそのまま歩いて出ていきました。
その翌日、天文台の長から「寿星が忽然と消えました」と報告があり、昨日の老人は寿星の化身(福禄寿)だと知ったとされます。
他にも福禄寿のような老人占い師が現れたという伝説があるそうです。
西村重長「三幅対左 福禄寿」↑
道教の伝説によると、福禄寿が持っている巻物のなかには人々の寿命が書かれているとか…
歌川国芳「福ろく寿 あたまのたわむれのうち「化物」」
福禄寿の茶目っ気が存分に発揮されている作品。
福禄寿の頭を見て驚いているのは布袋さんと恵比寿さんです。
「福禄寿の剃刀」
↑は大津絵の画題のひとつ。
福禄寿の髪を大黒天が剃っています。
何を意味しているか?
長寿(福禄寿)は財貨(大黒天)の手を借りないと得られない
ということを表しているそうです。
どちらも絶妙な表情をしていてチャーミング。
大津絵については↓をご覧ください
なんだか福禄寿がいたらとりあえず頭をさわってみたいですよね。
ご利益がありそうだ…
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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