リアル絵描き日記

画家明石恵のブログです。

皿が足りない…うらめしや~へ(^^へ)

今日も生きてます。

 

木を彫ったり樹脂を流し込んだりしてます。

 

思ったようにいかないな…


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さて、今日も「あやしい美人画」(東京美術 松嶋雅人著)を読んでます。

 

 

今日は有名な怪談・さらやしきの絵です。


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上の作品は葛飾北斎が描いた「百物語さらやしき」です。

 

葛飾北斎については過去にブログで触れています。

葛飾北斎ー天才と数々の逸話ー - リアル絵描き日記

 

お皿が1枚…2枚…一枚足りない…うらめしや~

というのは知っていますが、実際にどういう話なのかは意外に知らなかったのであらすじをWikipediaから引用します↓

 

 

菊という下女が奉公していた。承応二年(1653年)正月二日、菊は主膳が大事にしていた皿十枚のうち1枚を割ってしまった。

 

怒った奥方は菊を責めるが、主膳はそれでは手ぬるいと皿一枚の代わりにと菊の中指を切り落とし、手打ちにするといって一室に監禁してしまう。

 

菊は縄付きのまま部屋を抜け出して裏の古井戸に身を投げた。まもなく夜ごとに井戸の底から「一つ……二つ……」と皿を数える女の声が屋敷中に響き渡り、身の毛もよだつ恐ろしさであった。

 

やがて奥方の産んだ子供には右の中指が無かった。やがてこの事件は公儀の耳にも入り、主膳は所領を没収された。

 

その後もなお屋敷内で皿数えの声が続くというので、公儀は小石川伝通院の了誉上人に鎮魂の読経を依頼した。

 

ある夜、上人が読経しているところに皿を数える声が「八つ……九つ……」、そこですかさず上人は「十」と付け加えると、菊の亡霊は「あらうれしや」と言って消え失せたという。

 

怪談は恐ろしいですが、皿割っただけでお菊さんも気の毒でしたね。

 

 

落語でもこの「さらやしき」をネタにしているものがあり、面白いです。

 

葛飾北斎の絵の中では重ねられた皿の植えにお菊の顔がついていて、あやしいというより面白いですね。

 

ちなみに最後の浮世絵師月岡芳年もお菊さんを描いています。

 


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芳年のお菊さんは想像通りで分かりやすいお菊像です。

 


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お菊虫
『絵本百物語』竹原春泉画↑

 

このお菊さんは怖い。

 

 

 

この二枚と比べると葛飾北斎のお菊像のユニークさがわかります。

 

こんなものが井戸の中から出てきたらびっくりしますね。

 

 

怖がりですがお寺で蝋燭を立てて百物語憧れます。夏っていいな。

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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