和風モナ・リザ
今日も生きてます。
スターバックスがアプリで事前に注文できるシステムを作ったというニュースを見ました。
たま~~~にスタバに行きますが、いつもカウンターで緊張してアイスコーヒーか近くに期間限定○○で告知されているものしか頼めなかったので、夢見ていたカスタムで注文できるかも…とひそかに喜んでいます。
サーティワンアイスクリームとスターバックスについて思うことは、味複雑過ぎてもはやアイスと飲み物通り越して料理になってますよね。
好きです。
さて、今日も「あやしい美人画」(東京美術 松嶋雅人著)を読んでます。
今日の一枚↓
下村観山(しもむらかんざん)の「魚籃観音」です。
下村観山という名前から何となく横山大観関係かなと思った方は正解です。
下村観山(1873-1930)は和歌山県に生まれ、狩野芳崖や橋本雅邦に師事し、東京美術学校で学びます。そこで先生として働きますが、東京美術学校で岡倉天心が失脚し、横山大観らが日本美術学院を創立するときに教師を辞め、日本美術学院創立に参加します。
文部省留学生として海外に留学しました。
狩野芳崖?という方は↓
横山大観?という方は↓
描かれている「魚籃観音」とは…
中国で生れた観音の一つで、同じ三十三観音のひとつである馬郎婦観音(めろうふかんのん)と同体ともされる。
中国唐の時代、魚を扱う美女がおり、観音経・金剛経・法華経を暗誦する者を探し、めでたくこの3つの経典を暗誦する者と結婚したがまもなく没してしまった。
この女性は、法華経を広めるために現れた観音とされ、以後、馬郎婦観音(魚籃観音)として信仰されるようになったという。
この観音を念ずれば、羅刹・毒龍・悪鬼の害を除くことを得るとされ、日本では中世以降に厚く信仰された。
魚籃観音 - Wikipediaより引用
観音様もたくさんいるんですね。
中央の観音様の左腕には魚籠を持っています。
そしてお顔は「モナ・リザ」です。
ダヴィンチの描く美しい顔の造形に影響を受けた作品ってすぐわかりますが、日本画にここまで取り入れているのをみたのは初めてです。
「あやしい美人画」の中では「和風モナ・リザ」と称しています。
ほんとその通りで、しょうゆベースのパスタソースで青じそトッピングしましたって感じの和風さですね。
本物には神々しさなどあると思われますが、図版で見るとふふふとなってしまいます。
海外留学してたくさんのことを吸収した下村観山が、新しい日本画を作り出そうとしている姿勢がよくわかります。
下村観山は風景画も描いていて、個人的にはそちらのほうが見てみたい作品です。
「木の間の秋」という題名で、重要文化財になっています。
木々が連なる様子を描いている作品ですが、神様の姿を描かずに自然の神々しさを感じさせるような空間が表現されています。
絵画空間としても装飾的な日本画の中に西洋風の奥行ある空間を取り入れていておしゃれです。
絵の奥の方からシシ神様がでてきそう。
前方に木を配置して奥の空間を魅せる構図が得意なのかな~と見ながら思いました。
弱法師
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。