リアル絵描き日記

画家明石恵のブログです。

あやしい土田麦僊

今日も生きてます。

 

連休明け⚪⚪というニュースが流れてますね。

 

広島の展示まであと少し。

 

私は追い込まれています。笑

 

 

さて、今日は土田麦僊(つちだ ばくせん)を紹介します。


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⚫土田麦僊の一生⚫

1887年ー 1936年

 

誕生

新潟県佐渡郡新穂村の農家の三男として生まれます。

 

修行

1904年に竹内栖鳳に弟子入りします。

1911年には京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)を卒業します。

 

活動

前衛的な絵画運動の会である仮面会(ル・マスク)を結成します。

 

1918年には国画創作協会を旗揚げします。

 

若手日本画家たちが西洋美術と東洋美術の融合と新しい日本画の創造を目指して結成しました。

 

第1回展は『湯女図』(ゆなず)を出品します。


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帝展審査員、帝展会員となります。

フランス政府からレジョン・ドヌール・シュバリエ勲章授章。

 

1921年には渡欧し、約1年半にわたり西洋絵画の研究を行いました。

 

1936年に49歳でなくなります。

 

 

⚫逸話など⚫

 


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『舞妓林泉』(1924年東京国立近代美術館

 

 

 

麦僊はルノワールゴーギャンに影響を受けていました。

 

伝統的な日本画に西洋絵画の重厚なマチエールや合理的な空間把握、幾何学的な構図などを取り入れた新たな絵画の創造を目指していたそうです。

 

 

コレクターだった?

 

麦僊にはコレクターとして、渡欧中にルノワールセザンヌなどの西洋絵画を収集していました。

 

大原美術館にあるセザンヌの『水浴』は麦僊の旧蔵品であり、彼が自らへの刺激とするため常に画室の壁に掛けていたものでした。

 


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『大原女』(1927年)京都国立近代美術館

 

 

絵の構成や空間の感じが今までの日本画とは違うのがわかります。

 

でも描かれているテーマやモチーフは純日本のものなのが面白いです。

 

 

湯女というと昔お風呂やさんで働いていた売春婦という認識ですが(ちがう?)、千と千尋の神隠しを思い出します。

 

なぜか子供の頃父がDVDを買ってきてくれてジブリシリーズの中でも何度もみた映画のひとつです。

 

初めはこれが売春宿であることは気がつかなかったのですが、いろいろわかりはじめると物語をもっと楽しむことができて良いですよね。

 

遊郭の遊女は目茶苦茶にお客さんを選んでいたそうですが、湯女は誰でも受け入れるということが売りのひとつであったそうです。

 

 

なぜ土田麦僊は遊女ではなく湯女を選んで描いたのでしょうか? 

 

 

 

 

今日はここまで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

明石恵Website

明石 恵 Aya Akashi website - 明石 恵 Aya Akashi website

 

広島で展示があります!


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金銀箔展ー輝くマテリアルの世界ー

 

会期:2019年5月30日(木)ー6月5日(水)

   10:00-19:30(金・土20:00)

   最終日は17:00まで

会場:福屋八丁堀本店7階 美術画廊

 

○開催記念イベント○

 会場で作家が箔を貼る実演講座をします。

 日程

2019年6月2日(日)

14時―15時

 参加費無料