聖マタイの殉教ー犯人を探せ②ー
今日も生きてます。
カルピスかコーヒーを飲みつつ制作しています。
マグカップのODATE POLICE犬が私を応援して…いや、見張ってくれています。
この犬可愛い顔して銃を装備してますね。
おそろしい。
金箔銀箔を使っていたら、指もスマフォ画面もきらきらになってしまいました。
もったいないな~と思いますが金箔を粉にして使用しているので部屋のなかにきらきらが舞い踊っています。
肺の中もキラキラしてるんだろうなあ。
ということで展示前で追い込み(こまれ)中です。
金銀箔展輝くマテリアルの世界
会場 伊勢丹浦和店 美術画廊
会期 2019年2月6日ー2月12日
最終日は17時終了
全日在廊予定
さて、イタリア・ローマのサン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂にあるカラヴァッジョの聖人マタイを描いた三連作を見ています。
昨日までのブログ
バロック時代の幕開けー聖マタイ召命①ー - リアル絵描き日記
マタイは中央の倒れているおじさんです。
ところでまたいが画面向かって右上にいる天使からなにか受け取っていますよね?
これはなにかというとシュロ(ナツメヤシ)の葉です。
少しややこしいのですが、なぜシュロ(ナツメヤシ)なのかというと、外国語の聖書や文献を翻訳するときに実際はナツメヤシのところをシュロと訳していたものが多かったそうです。
なのでシュロと書いてある本とナツメヤシといっている本があります。
ここではシュロ(ナツメヤシ)とします。
シュロ(ナツメヤシ)はその昔戦争に勝利した際につけるものとされていました。
なので西洋絵画のなかではそこからシュロ(ナツメヤシ)の葉は死にたいする信仰の勝利を意味するようになりました。
そして殉教者の絵にはシュロ(ナツメヤシ)の葉が描かれるようになりました。
そして画面中央と前方にいる半裸の人。
この人たちは何の人なのでしょうか?
このひとたちは洗礼者であると推測されます。
私はキリスト教徒ではないので知らないのですが、洗礼ってここまで服を脱ぐ決まりなんでしょうか?それとも昔だから?
(頭に水をちょんとされるイメージでした。)
もし知ってるかたがいましたら教えてくださると助かります。
マタイの上にまたがって剣を持っていて一瞬この人が刺客?と思ってしまいます。
真ん中の裸の男性が剣を持っているのでこの人がマタイを殺害した刺客だというのが一般的な解釈です。
しかし東京美術から出版されている「カラヴァッジョ生涯と人生」宮下規久郎さん著のなかでは、後ろのこちらを見ている男が刺客ではないかという可能性を示しています。
ちなみにこちらを見る顔はカラヴァッジョの自画像です。
そう言われると遠くの人間のわりには顔かたち詳しく描かれているようにもみえます。
そしてもし刺客の可能性があるとしたらこのカラヴァッジョではないか?
それに加え、ポーズはわかりにくいですが左手を下にしているポーズをしています。
これは何かを置いてきたという身ぶりではないか、つまり剣を奪われ立ち去る仕草ではないか…。
聖マタイが殉教したあと、キリスト教徒は怒り、反乱を起こしました。
この中央の裸の男性は倒れたマタイを見て怒る2秒前(ぐらい)のキリスト教徒ではないか?
このカラヴァッジョが刺客説はあまり支持されていないそうですが、根拠をのべられるとなるほどと思いますよね。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。