ミレイが表現した少女たち
今日も生きてます。
昨日は七草粥を食べました。
何年ぶりに食べたのかな。
つくったのは初めてです。
スーパーで七草セット売ってるんですね。
お粥は炊飯器でも作れるし、お手軽ですね。
(うちに土鍋はないぞ)
無病息災とお正月で酷使した胃腸を労るために食べるのだとか。
でも私はポテトチップスも一緒に食べたから労れてないな。すまん。
さて、筑摩書房から出版されている「美少女美術史」池上英洋さん荒井咲紀さん著を読んでます。
昨日はオフィーリアを取りあげました。
http://akashiaya.hatenadiary.jp/entry/2019/01/07/090637
ミレイが描いたオフィーリアが有名だということについても触れました。
ミレイが参加していた画家グループ「ラファエロ前派」はアカデミズムに反旗を翻した仲間でした。
私は美大には通ってましたが造形大はとにかく自由。日本の美術大学はほぼ同じだと思いますが、超自由です。
反旗をひるがえしたくてもひるがえせません。
ミレイたちがアカデミズムのなにに不満を持ったのかがわからないのですが、当時のアカデミズムでは人間の表情を描くときでさえ規範かあったそうです。
そこで古典主義(アカデミズム)から脱して人間らしさに向かっていったそうです。
そうした中でミレイの表現は写実的かつ仕草や表情は自然で生き生きとした人物像を多く描きました。
ある手紙の中でミレイは「子供は抽象的な状態の美を表している」(荒川裕子訳)とのべています。
今日は子供に特別な美を感じていたミレイの絵を何点か見ていきたいと思います。
ジャン・エヴァレット・ミレイ
「花嫁の付き添い」1851年
これは何を描いているかわかりますか?
絵の中の少女が手に持っているのは指輪とケーキの欠片です。
結婚式で花嫁の付き添いをつとめた娘がウェディングケーキのかけらを指輪にくぐらせると未来の夫の姿が見えるという言い伝えがあるそうです。
少女の目には未来の旦那さんが見えているのかもしれません。
胸に飾られているのは貞節を表すオレンジの花です。
ジャン・エヴァレット・ミレイ
「方舟に帰りついた鳩」
ミレイの初期の作品には聖書の1場面を描いたものもありました。
ノアの方舟は聖書の中にある話です。
地上の人間の堕落した姿を見た神様が、ノアとノアの家族以外を洪水で沈めてしまい、ノアたちは方舟を作りそれを乗り越えるという話です。
絵のモチーフの鳩はどこで出てくるかというと洪水の水が引いたかどうかを確認するためにノアの家族たちが鳩を放すんですな。
三回鳩を放しますが、一度目はそのまま帰ってきて、二度目はオリーブの歯を加えて帰ってきます。三度目は帰ってきませんでした。
絵は二度目にオリーブの葉をくわえて帰ってきた鳩を抱き締める子供たちを描いています。
ジャン・エヴァレット・ミレイ
「盲目の少女」
虹がかかる美しい風景が広がります。
しかし少女たちの服装は所々ほつれが見えます。
これにより少女たちのおかれた立場が厳しいものであることがわかります。
当時は社会的弱者の貧困が深刻な問題になっていました。
ジャン・エヴァレット・ミレイ
「姉妹」
ミレイの娘たちがモデルになっています。
細かな描写に愛を感じます。
ジャン・エヴァレット・ミレイ
「ソフィー・グレイ」
アンニュイな少女がつんと唇をつき出しています。モデルの魅力をとらえた作品です。
ミレイの作品またみたいな~
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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