聖チェチリア
今日も生きてます。
雨やん。
伊勢丹浦和の展示を見に行きました。
ギャラリー杉の作家さんが展示してるらしいです。
作家さんやオーナーさんはいませんでしたが、素直にいい作品がたくさん(上から目線になってしまった…)ありました。
マチエールや、色、箔、要素は少ないんですけど、それぞれ風景の情景に合わせて選び抜かれたものが使われていて雄大さや神聖さが表現されていました。
作業も丁寧で鋭利でしびれました。
風景の絵を快く思うこと少ないのですが、なんかかっこ良かった…
お近くの方は是非。
さて、今日も筑摩書房から出版されている「美少女美術史」池上英洋さん荒井咲紀さん著を読んでます。
殉教聖女について何回か続いています。
聖人の中には実在しているか疑問のあがっている人もいますが、今日取り上げる聖チェチリアはその遺体が確認されている聖女です。
↑はグイド・レーニの描いた「聖チェチリア」。
なぜ楽器を持った姿で描かれているかというと汚れなき乙女にしか聴こえない天井の音楽を聴くことができるとされていたから。
聖チェチリアはキリスト教が迫害されていた時代に生きました。
性交渉はしないという結婚をします。
チェチリアの影響で旦那さんもキリスト教徒になります。
旦那さんどんな人だったのかなあ…
やがて夫婦とも捕らえられ、釜茹でになります。
が、そこを天使が救います。
しかし最後には夫婦揃って首を斬り落とされました。
上の彫刻はステファノ・マデルノによる「聖チェチリア」です。
これは1599年にローマにあるサンタ・チェチリア・イン・トラステーヴェレという聖チェチリアを献げられた教会で棺から彼女の遺体が発見されたものをもとに作っています。
遺体は伝説の通り首が切り離された状態で、頭部は布にくるまれていたそうです。
1600年に彫刻家マデルノが復元した状態をイメージしてつくったそうですが、首には3つの切断痕がついています。
殉教聖人の伝説の内容で人気を博した本「黄金伝説」の中では、処刑人が3度首を斬りつけても首が離れず、処刑をやり直したという記述があります。
そのため首に切断の痕が3つあります。
遺体が見つかった時代がちょうどプロテスタントが出てきた時代でした。
カトリックは布教のために世界各地をまわっていましたが、そこではたくさんの殉教者が出ていました。もちろん日本の中でも。
かつての禁教時代のように殉教者が生まれている…なのでカトリックは殉教した聖チェチリアを大々的に称揚し、宣伝しました。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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