小さすぎるキリストの足
今日も生きてます。
サッカーって色々な戦術があるんですね。パス回しで時間潰しもありなんだなあ。
少し興味が湧きました。
明石家には銀河英雄伝説が全巻あり、アニメも全部見て、母や姉は舞台まで見に行ってます。
登場人物で戦場で負けなしのヤン・ウェンリー提督が、物語の中で戦術的勝利が戦略的有意を覆すことはないという話をしていたことを思い出しました。また見返したいなあ。
日本トーナメントで勝ち進んでほしいですね。
わくわくさんです。
さて、今日も池上英洋さん著「西洋美術史入門<実践編>」を読んでます。
アンドレア・マンティーニャ「死せるキリスト」
↑の画像は横たわるキリストを足元からのアングルで見ている構図の絵です。
横で嘆いているのは聖母マリアです。
このように対象を極端に縮めてかく方法を「短縮法」、「ソット・イン・ス(下から上を見るという意味)」と呼びます。
私はあまりものの大小を正確に把握する能力に長けてないのでこの絵を見たときに思ったことはなんかキリストの胸張ってるなあぐらいでした。違和感を感じるのはその程度です。
しかし実際にこのアングルから人間を見てみると、足が実際よりもずいぶん小さく描かれていることがわかります。
マンティーニャは何故このような構図で、しかも足を小さく描いたのでしょうか?
まずキリストが描かれている絵は基本的に教会や、キリスト教徒の家に飾られ、信仰する人がその前でお祈りをします。
そのときにキリストの顔が見えていた方が信者としてはお祈りしやすいですよね。
また、絵ではキリストの生々しい手や足の傷跡が鑑賞者によく見えるようなポーズをしています。
これはキリストが十字架に釘で打ち付けられた傷あとです。
キリストの受難のシンボルで、両手両足の甲と、槍で突かれた脇腹の跡と、五ヶ所にあります。
聖痕といい、キリスト教徒にとっては重要なものです。
キリストと正対したい、聖痕も重要だ。という二つの思いを両立するために生み出されたのがこの構図ということです。
普通の遠近法で描くとキリストの体が隠れすぎてしまい、顔も小さくなってしまうのでマンティーニャは遠近法を無視して描きました。
明日に続きます。
今日もご覧くださりありがとうございました。
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