サンティーニャーツィオ教会ー天井画の謎ー
今日も生きています。
ブログでは少し前からイタリアにあるサンティーニャーツィオ教会の天井画をみています。この教会はイエズス会において№2の存在です。
最初の記事↓
天井画はこの教会の中にあります。
「四大陸の寓意〈イエズス会の伝道の勝利〉」
この絵の中央部分の柱に〈ヨーロッパ〉〈アメリカ〉〈アフリカ〉〈アジア〉のプレートがあり、それぞれのプレートの周辺の人間が大陸を表現しています。
昨日はヨーロッパについてみました。
要約するとヨーロッパ偉いぞすごいぞ豊かだぞということを表現されていました。
今日はアメリカのプレートを見ていきたいと思います。
中央のプレートが見えるでしょうか…
ヨーロッパの柱の優雅な女性の様子とは違い、黒い肌の女性が男性を槍で落としているように見えます。
なぜアメリカはこのような表現をされているのでしょうか?
この作品はコロンブスがアメリカ大陸にたどり着いてから200年後に描かれたものです。ヨーロッパによる征服も一通り終わり、入植が進んでいました。
大航海時代を支えたスペインとポルトガルはアメリカ大陸をどこからどこまで領地にするかで揉めていたそうです。
キリスト教に改宗した原住民の共同体をもう一方の国が攻撃するというような事態も起こっていたそうです。同じキリスト教同士で戦い合っていたんですね。
赤黒い肌をしたネイティブアメリカンが敵対勢力と激しく争っているのはそのような現地の様子を反映しているのかもしれません。
女性の左横では天使が異教徒を追い払っています。
このアメリカの擬人像を見ると、イエズス会のアメリカでの布教がどんなに激しかったか感じます。
さて明日はアフリカです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。