トビアスの冒険
今日も生きてます。
春が来た気持ちでいっぱいでございます。
今日は下の作品です。
道を天使と少年が歩いています。
旧約聖書の外典にある「トビト書」に書かれている話をモチーフにしています。
このような絵がルネサンス時代にフィレンツェやシエナ(当時の金融の中心地)で好まれて描かれていました。
それはなぜなのかというお話です。
まずはトビト書のどんな場面が描かれているかあらすじです。
アッシリア捕囚として連れていかれたトビトとその息子トビアスを中心とした物語です。
善行を積んでいたトビトは王が殺したユダヤ人の死体をこっそり埋葬した罪でお尋ね者になりましたが、王の死後にトビトのおいアキアカロスが大臣に就任して家に帰ることができました。
その後トビトは穢れを嫌い庭で寝ていると目にスズメの糞が落ちてきて失明します。また再開した妻のアンナがもらった贈り物を盗んだものと疑ってしまいます。
失明した挙句些細なことで妻を疑ってしまったトビトは死を願います。
同じころ、サラという女が神に自らを殺せと祈りました。彼女は七回結婚して七回とも夫が初夜に悪魔に殺されたのです。(なんてこったい)
トビトは息子トビアスに主の道をさとし、ラゲスにいるガバエルにお金を預けておいたことを明かします。そして天使ラファエルがその身分を隠してトビアスの案内人として雇われ、トビアスはラゲスへの旅に出ます。
旅の途中、案内人であるラファエルのアドバイスをもとにトビアスはテグリス川で大きな魚を釣り上げました。ラファエルは魚の胆汁を父の眼病の薬にせよと言いました。
そしてラグエルの娘サラと結婚し、悪魔退散のために心臓と肝臓を使えと言いました。
ラグエルはトビアスを気に入り彼女をトビアスの妻として差し出します。
トビヤがラファエルの教えたとおりにすると、悪魔は出て行き、二人は無事に夜を明かし、一同は神をたたえました。
ラファエルはトビアスのかわりにガバエルを訪れ、彼を婚宴につれてきます。その後トビアス夫妻は両親のところへ旅立ちます。
トビアスはトビトのところに戻り、ラファエルの教えどおりに胆汁で目を治しました。そしてラファエルは素性を明かし、皆は神をたたえました。
絵に描かれているのはラファエルとトビアスが旅をしている風景です。
今日はここまで。
明日に続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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