絵画のジャンル
今日も生きてます。
少しお休みが続いてしまいました。すみません。
もう11月か…しかも17日ですね。時間が経つのが怖いです。
あれやりたいこれやりたいってたくさんあるのに、一点を見つめて微動だにせず一週間ぐらいじっとしていたい気持ちもある。ナマケモノって言われたくないけど憧れるよね。そうゆうときありますか?どゆことなんでしょうか。
気分が沈んだりあがったりするのも不思議です。数分前まで地を這ってなめるような気分の落ちようがちょっとしたことでからっと雲一つない晴天のような心の持ちようになるときもあります。舞台が暗転するようにくるくるくるくる変わる心模様を眺めてると酔ってきます。どゆことなんでしょうか。あと夢の内容が残酷すぎる。やめておくれよ。どゆこと?
女心は秋の空的なものなんでしょうか。女性だからかぁ。秋だからかぁ。自律神経の問題か。来年の夏が待ち遠しいな。そもそもなんで人間に感情があるのか…。なんでインドの神様の肌は青色なのか…。寒いのはいやだなあ。乾燥もいやだなあ。人って水分とらないと死んじゃうんだ。私って心無い人間なのかな。それは関係ないか。
↑歩きながらこんなことをぐるぐる考えてます。地面に足をつけて歩いているのに頭の中はふわふわです。以上(脳内模様の)近況でした。
さて、前々回静物画についてでしたが今日は絵画のジャンル(西洋美術)についてです。
静物画も意外に歴史があることを知り、その歴史を踏まえて制作している作家の作品はそれを知ると知らざるでは絵の見方だいぶ変わってきてしまいますね。なので一度ジャンルについて勉強したいと思います。お付き合いよろしくお願いいたします。
今は絵画以外にもいろんな表現方法があります。彫刻や写真やインスタレーション(空間を使った芸術作品)や映像…しかもそれぞれが分野を超えて融合したり、色々な技術の発達によって新しい表現方法があったりします。絵画、しかもそのジャンルにこだわって自分の表現範囲に線引きをして制作をしている作家は少ないと思います。
絵画のジャンルがあったのは絵画が芸術表現の中心だった時代です。しかもジャンルによってランクづけされていました。
↓上からえらい順
①歴史画
②肖像画
③静物画
なぜこういう順序があったのか?これを唱えたのは17世紀のフランスのアカデミーを設立した画家のシャルル・ルブラン(1619-1690)という人です。
その前にアカデミーとはなんぞやですが、アカデミーについて知っていると西洋美術史(だいぶ最初の方ですが)の流れがわかりやすくなるのでちょこっと説明。
●ギルド
ヨーロッパの中世には同じ職業同士が集まった「ギルド」と呼ばれる同業組合組織がありました。私は高校の頃デザイン史の中で習いましたが、たぶん世界史の教科書にも載ってますよね?
絵画や彫刻・工芸分野は工房があり、親方のもとで何人かが集まりみんなで作品を仕上げていました。その親方がギルドのメンバーでした。ギルド内での自由競争は無く、ギルド成員でない人間は勝手に作品を販売したりしてはいけないことになっていました。排他的だったんですね。(ギルド結成によって市の運営に関われるようになったというようなこともあったそうです。)
●アカデミー
そこで17世紀フランスではシャルル・ルブランという人がギルドからの自由を求めて芸術アカデミーをつくりました。
By ニコラ・ド・ラルジリエール - 不明, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=716450
シャルルさんは才能を認められ、宮廷画家として作品を制作したり、宮殿の建築に関わっていました。というかベルサイユ宮殿をつくったのこの方がその一人です。ル14世に気に入られてたようですね。ですがギルドには入っていませんでした。ギルドに入っていない宮廷画家の活動は制限されていたようです。その状況を打開するためにつくったのがアカデミーでした。
アカデミーでは修行方式ではなく技術を学べる教育機関と、優秀な者をイタリアなどへ留学させるコンクール、そして作品発表ができる展覧会が制度の中心でした。
やがて国王直属の機関になっていきます。創立したシャルルさんが宮廷で成功している人間だから当たり前かもしれません。なのでアカデミーで認められるということは芸術家として生きていくには死活問題です。
●ジャンル格付け
学長になったシャルルさんはアカデミズムの基準をつくっていきます。
ジャンルの格付けをしたのもこの人。
神に似せて創られた人間が命あるものの中で最も優れていて、その中でもただ一人の肖像画より複数の人間を配置した歴史画の方が優れている、という理由で格付けが行われたそうです。
また、優れた絵画は鑑賞者の精神を高めるものである。つまり絵画は理性に訴えるものだから、単に感情的な表現だけではだめではっきりとした主題や内容が必要だ。という理論を展開して「主題(ジャンル)」の階層を生み出しました。
シャルルさんがいなくなった後にはアカデミーに対抗した勢力が生まれます。なんか不思議ですね。フランスの国柄なのかな。
今日はここまで。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
☆展示のお知らせ☆
「チャリテイー・アート展」
売り上げの一部が災害遺児愛護活動に寄付されます。
会場 ギャラリー杉(さん)
会期 11/23(木)-12/5(火)
時間 10:30-18:30
ギャラリー杉のWEBSITE
http://sangarou.sakura.ne.jp/index.htm
26日の午後に在廊予定です。
多数の作家さんが出品されていますので、鑑賞の邪魔にならぬよう長居できません。
明石の絵の話を聞きたいという方はコンタクトからメールをください。25日と26日秋田にいる予定ですのでなるべく都合を合わせたいと思っています。