怖い絵展
今日も生きてます。
先日今上野で開催中の怖い絵展に行ってまいりました。
怖い絵展はドイツ文学者で作家の中野京子が書いた本「怖い絵」からできた企画展です。怖い絵は13刷りらしいです。芸術の本で販売部数のばすのってすごいですね。しかし実際13刷りが何部でてるかが私にはわかりません。何部ですか?
開館前から行きましたが中に入るまで1時間ほど並びました。中も人で混んでいてゆっくりは鑑賞できないかも。でもキャプションの解説や中野さんのコメントがそこかしこにあり、勉強になる展覧会でした。
実際の現実の事件や神話、聖書の怖い場面を描いた作品が多く展示されていました。絵の背景を知って心が痛くなるような絵がたくさん並んでいました。美術館でこんな悲しい気持ちになったのは初めてです。面白い展覧会ですね。個人的には知っている作家の有名ではない作品をみられたのが良かったです。
りんごの静物画が有名なセザンヌの作品が一枚展示されていました。殺人の様子が描かれている絵で人間の醜さが表現されているなーと思いながら鑑賞していました。「セザンヌの闇」と説明に書かれていて言いえているなと思ってふふふと笑ってしまいました。やたら美術館や芸術関係の本では巨匠扱いされているセザンヌが美術館でこんなふうに言われてるなんておかしいですね。面白い。
他にはジョージ・フレデリック・ワッツの作品が展示されていました。ルーブル美術館に同じ人の「希望」という作品があります。何かの画集で見てからこの絵なんか好きと思っていました。
By ジョージ・フレデリック・ワッツ and workshop - CgGv3RqPFUZk4A at Google Cultural Institute, zoom level maximum Tate Images (http://www.tate-images.com/results.asp?image=N01640&wwwflag=3&imagepos=1), パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=13466071
怖い絵展ではワッツが描いた他の作品が三枚ほど展示されていて、こんなタッチなんだなあと思いながら希望に思いを寄せていました。
絵の鑑賞よりも読み方を楽しめる面白い展覧会でした。学芸員の人たちも一般の人がなにに興味持つか知ることができるいい機会だったんじゃないかな。私も勉強になりました。一枚一枚の絵をみても超有名な作品はなくて、怖い絵の本の企画でなければこんなに人集まらなかっただろうなあ。同じ作品を並べるにしてもどういう企画にするかで興味持って貰えるか全く違ってきますね。美術館で絵を見ると技法とかで頭がいっぱいになりますが、今回は絵を通して人間の不条理さやむごさを垣間見ました。たまにはこういうのも面白いです。
今日はここまで。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
☆展示のお知らせ☆
「チャリテイー・アート展」
売り上げの一部が災害遺児愛護活動に寄付されます。
会場 ギャラリー杉(さん)
会期 11/23(木)-12/5(火)
時間 10:30-18:30
ギャラリー杉のWEBSITE
http://sangarou.sakura.ne.jp/index.htm
26日の午後に在廊予定です。
多数の作家さんが出品されていますので、鑑賞の邪魔にならぬよう長居できません。
明石の絵の話を聞きたいという方はコンタクトからメールをください。25日と26日秋田にいる予定ですのでなるべく都合を合わせたいと思っています。